私のお店「癒しの飲み屋 三洞」は、2016年の12月25日で10周年を迎えます。
いや~、早いものです。
父の寿司屋を継げなかった私が(店に入れてもらえなかった!)、自分の店を持ち、利益を気にせず10年間やって来られたのは、すべて生保セールスの仕事を、楽しく長く続けられたからです。
本を9冊書けたのも、書の本を3冊出版いただけたのも、遠方からセミナーに来ていただけるのも、社員が来てくれたのも、そして、息子と長時間一緒に居られたのも、すべて生保セールスの仕事のおかげです。
だからこそ!・・なんですよ。
「あなたを売れなくし、不幸にする、理論とは真逆の間違った教え」を、何の勉強もせずに偉そうに喋って、それで金貰ってるバカどもには、本当に怒りを感じるのです。
あなたも、そうした「人を不幸にする教え」とは綺麗さっぱり縁を切って、楽しく長く売り続ける道に進んで下さいね。
ということで、今日は前回の記事の続きのような内容を書きます。
前回は、
「・・誰かから何らかの譲歩を得たい時に何より心に留めておくべきなのは、『この交渉で私は何を提供しなければならないか?』である」
という、「説得の心理技術」に出て来る一文を題材に、あなたが目の前の見込み客に対してどう対応すべきかという「基本的な考え方」についてお話ししました。
で、今回はさらにその続き。
引用するのは別の本ですが、どの本を読もうとも、正しいものは正しくて、すべての会社、ほぼすべての指導者の教えとは「真逆」なのです!
今回の本はこちら。
☆「セールスレターの成功技術」ドレイトン・バード
この著者、すごい人なんですよ。
本の帯の推薦文を書いているのが、大御所ばっかり!
そういうレベルの、「売るための言葉扱い」に関する世界的な権威です。
そんな権威の言葉を引用します。
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【読み手には、ただちに見返りを差し出すべし】
後で見るように、手紙を書き出す方法は数えきれないほどたくさんある。だがどんなふうに文章を始めようが、冒頭かその直後には読み手に何かを・・読み続けてもらうことへの見返りになる何かを・・“差し出す”ことをしなければならない。これは私の個人的な意見ではない。リサーチに基づいて述べている。
1930年代と40年代、ジョン・ケーブルスは数年かけて人々に広告を読む気にさせるものは何かを明らかにしようと試みた。(中略)
彼は、失敗した広告と成功した広告とのあいだにには大きな違いがあることを発見し、そこから普遍的な法則を導き出した。
彼によると最も効果のある見出しは、読み手に何らかのメリットを約束したものだった。
~~~~~~
「説得の心理技術」では「この交渉で私は何を提供しなければならないか?」という書き方をしているけど・・ね、まったく同じことを言ってるでしょ?
「見返りを差し出すべし」って。
ダンケネディのような口の悪い人になると「だからオファーなんだよ、バカ!」(ダンの有名な言葉)になりますが、これも一緒。
でね、ちょっと横道にそれるけど、上記引用文で読み飛ばしたくないのが「これは個人的な意見ではない。リサーチに基づいて述べている」というところ。
世界的権威でさえ謙虚にこう書いているのに、「あなたを売れなくし、不幸にする、理論とは真逆の、間違った教え」を口にする輩は、リサーチどころか、ごくごく基本的な勉強すらしない!
そして「何度も会え」「時間を掛けろ」といった、理論とは真逆のことを、恥知らずにも偉そうに言う・・・
ホント、腹が立ちます!
あなたは、そういう輩の言葉は「完全無視!」しなければいけませんよ。
死んじゃいますから。
ちなみに引用に出て来るジョン・ケーブルズという人は「近代広告の父」とまで言われる人。
もちろん綺麗な広告とか面白い広告の世界じゃなくて「儲かる広告」。
話を戻して。
今回の引用で大事なのは「読み手には、ただちに見返りを差し出すべし」というところ。
・・そう、「ただちに!」なのです。
平面の広告なら「見出し」。
セールストークなら「最初の一言」ということになる。
でね、私はセミナーで「挨拶した直後の15秒で決まる」と言ってます。
動画で言うと【Section5】の「必殺15秒アプローチを準備する」の部分。
もちろん「初回面談での、挨拶した後の15秒」です。
世界的権威たちが言っていることとまったく同じなのです。
ここで相手の「心が動く」から、プレゼンテーションの日程が決まる。
つまり、トークの「冒頭」で、「読み続けてもらうことへの見返りになる何かを・・“差し出す”ことをしなければならない」。
それがあるから「話の続きを聞かないと損!」と相手が思う。
だから、すぐにプレゼンテーションの日程が決まるのです!
でもね、ほとんどの人は、「あなたを売れなくし、不幸にする、理論とは真逆の、間違った教え」の世界から脱却できずに、以下のような言葉を発してしまうでしょ?
●自分が差し出すのではなく、相手に更に「差し出させる」言葉
・「話を聞いていただけませんか?」に代表される「お伺いトーク」
・「FFに2時間下さい」といった、多大なる苦痛を与えるトーク
●何のオファーもない、思考なき自己満足の言葉
・「保障は大切です」
・「ライフプランについて考えたことがありますか?」
・「私はいつも、ライフプランに基づいた保険設計をしています」
●業界最低レベルの会社(7社)が教える、自分勝手な言葉
・「アンケートにご協力下さい」
・「今度、新商品が出たんですよ」
●セールスを何もわかっていない、空疎で意味のない言葉
・「暑いですね~」「寒いですね~」
・「雨が続いてうっとうしいですね~」
・「野球、見ます? 昨日の日本シリーズ、すごかったですね~」
理論に基づいて、私たちの生保セールスビジネスを分析すると、初回の面談から75%の確率でプレゼンテーションに持って行けないと、「食って行けない」のです。
ここが「プロとして」のボーダーライン。
で、本来ならこういう数字を管理するのがマネージャーの仕事。
でも、あまりにも不勉強すぎて、そんなレベルには到底達していない人ばかり。
これよりも率が下がると、毎週毎週、10人とか20人とかいった数の新規見込み客発見が必要となる・・・。
こっちの方が間違いなく「無理!」でしょ?
でも、不勉強なマネージャーは「もっと!」「たくさん!」としか言わない。
無理を強要したって、無理なものは無理なのです。
上記引用文の続きです。
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もし手紙の始めの方に、読み手の利益になるようなものが何もなければ、その手紙はまず間違いなく失敗する。
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初回の面談の、挨拶直後の15秒間で、目の前に座っている、私たちにとって何より大切な見込み客の「利益」になる言葉を発しなかったら、「そのセールスはまず間違いなく失敗する」のです。
あなたもそうした「理論に沿ったスキル」「理論に沿ったトーク」を身につけなければなりません。