「なるほどね~」と納得させる

生命保険営業の本質!

 昨日、美容院に行きました。

 今はいつも「カトちゃん」という可愛い女の子にやってもらうけど、以前は常に「担当は誰でもイイ&すべておまかせ」でした。

 「すべておまかせ」は、今では「ほぼおまかせ」になっています。
 以前は、美容師が「長さは? 色は?」と私に聞くと店長に注意されるから、「よろしくお願いします」だけでしたが、今はカトちゃんはざっくりと聞いてくれます。

 「短めですか?」
 「なくてもイイぐらい」
 「色は?」
 「気合の入ったカッコイイおじさん」

 無事、気合の入ったカッコイイ(?)おじさんになれたようで、店が終わってからいつもの「エビス参」に立ち寄ったら、カウンターにいた20代の女の子から、「うわっ、髪型、カッコイイ! 惚れてまうやろ」と言われました。

 もちろんものすご~く嬉しいのですが、ただしそれは、カトちゃんがちゃんとセットしてくれたから。
 自分でやると「何か違うよな~」になってしまう・・・。

 ところが、幸いなことに、女の子の隣の席で飲んでいた2人の青年は、2人とも美容師。
 だから、聞きました。

 「自分でやると、上手にできね~んだよ。上手にできるコツを教えろよ」

 そうしたら、さすが美容師。
 ポイントを端的に教えてくれました。

 1、ワックスの量は小豆2つ分。
 2、テカテカ透明になるまで手のひらで揉む。
 
 「みんな、セットが決まらないと、ついつい量を多くしちゃうんですよ。それをやると、ベタッと寝ちゃう。あと、みんな、ついついハードを使っちゃうけど、レギュラーで十分。ハードで決めようとすると、テカテカゴワゴワになっちゃう」

 こういう「あるある」を聞くと、「なるほどね~」と納得できるものです。


 モノやサービスを売る際には「キャッシュポイント」を把握している必要があります。
 これは、すべてのビジネスの基本要件なんだけど・・・キャッシュポイントなんて言葉は、会社の研修や教育では、聞いたこともないでしょ?

 ホント、アホバカ。トホホでしかない・・・。
 で、何も分かってないアホが「活動量」という言葉だけを繰り返す。
 そして廃業者をどんどん生み出す・・・。

 「キャッシュポイント」というのは、「見込み客が、どこで『この人の提案を受け入れて保険に入る』と決めるのか」ということ。
 ただしこれは、特に日本人の場合は、心の中を無理やり言葉にしてみても、「保険に入る!」と決断するものではないのですよ。

 ・・・こういう話になると、どんどん難しくなって行っちゃうからここには書かないけど、要点だけは、出し惜しみせずにちゃんと書いておきます。

 生保セールスにおける「キャッシュポイント」は、言葉にすると、「この保険商品を買う」ではなく、「この人の言うことをきく」なのよ。
 だから、スーパーセールスたちは保険商品の説明を一切しないのです。

 これがよくわかるのは、「地獄社なのに優績者」がたくさんいるという事実。
 商品の内容について見込み客が納得しちゃったら、地獄社の保険に入るようなバカは、世の中にはほとんど存在しない。
 そりゃそうだよね、新鮮なレタスが200円で買えるのに、ドロドロに腐ったレタスが1000円なのだから。

 でも、優績者は地獄社にも存在している。
 彼女たちが契約を取れるのは、明らかに「保険商品を買う」ではなく、「この人の言うことをきく」というキャッシュポイントを、本能的あるいは経験的に認識しているから。
 ホント、売れている人たちは、理論がないから「活動量」とか「お客様のために」といった「刷り込まれた言葉」が出てきてしまうのだけれども、私やスウ3が話を聞くと、マーケティング的に正しい売り方をしているのですよ。
 だって、マーケティング的に正しくなかったら、売れるはずがないもんね。


 2人の美容師の青年の言葉に、私が「なるほどね~」と納得した・・・。
 生命保険を売るってのは、まさに同じなのです。
 生保セールスの「キャッシュポイント」を、言葉で正しく定義すると、

 「知識の差を、見込み客に、見込み客が望む方法で納得させた瞬間」

 であり、そのタイミングがどこにあるのかを知らなければならないのだけれども・・・今、これを読んでいる、まだセミナーを受けていない人たちは、以下の2点についてだけは、認識しておいた方がイイですよ。

 まず、「知識の差」というのは、「保険商品に関する知識の差」ではないということ。
 もちろんそれもあるのだけれども、そんなことは当たり前。
 「知識の差」とは、経歴や特技や技能に加え、見た目や、喋り方、そして人生経験など、すべてを含めた「その人の総合力」だということ。それがそのまま「商品力」になる。だから、売るためには「商品説明」ではなくて、その人の人間力・・・そこまで行かなくても「生保セールスとしての存在価値」を高めないとダメだということ。

 そして「見込み客が望む方法で納得させる」ということ。
 会社は、「顧客第一」という口先だけの言葉を連呼するけど、「顧客が望まない方法であっても、そこに顧客をはめ込め!」とセールスに強要してるでしょ?

 それの一体どこが「顧客第一」なんだよ!
 「嘘つきめ! バカ、死ね!」でしかありません。
 
 見込み客が納得できる方法で、「この人の言うことをきけばよい」という「心理状態」を「作り上げる」・・・これが正しい「売れるセールス」なのです。

 今日はちょっと難しかったかな?
 でも、これが本質だからね。