昨日は「無能ということ」というタイトルのメルマガを配信しました。
主旨は、
●公務員やサラリーマンは、結果よりも、決められた手順に従うことの方が大事。その方が出世できる。
●でも、生保セールスは結果がすべて。
●それなのに、会社が言う「売れない手順」に従ってしまう人が大半。
●それをやると、ストレスは増えるのに、収入は減る。
●それって「無能」でしょ?
というものです。
ただし、私としては、「まあ、そりゃそうだよね」の内容だと思っていました。
ところが思いがけず、反応が多かったのですよ。
「はげしく同意」「私はそこに気付けてよかった」などなど。
ただしこれは受講生からの反応であって、未受講の方からの反応は、すべてが、
「なぜそうなってしまうのでしょう?」
「私もまったくその通りです! どうすればそこから脱却できますか?」
このどちらかでした。
だから、昨日のメルマガの続きを書いてみたいと思います。
今、読んでいるのは社会学に関する本であり、主観に基づくエッセイではなく、研究結果が示されています。
それによると、階層社会においては、人は「無能」と呼ばれる位置まで上昇する……。
分かりにくいよね。分かりやす〜く言いかえます。
ある会社に優秀なセールスマンがいた。
彼は「有能」だったから部長に昇進した。
でも、部下の管理能力がなかったから「無能」の烙印を押された。
どんな組織においても、ごく普通に見られる現象だよね。
これを、さらに社会学的に言うと、「無能」の地位までの昇進が早い人が「有能」とされる。
その結果、「無能」な管理職が増えるのは必然なのだけれども、そうなると、会社も、ひいては社会全体も生産性が下がる。
この傾向は、大きな会社で、部署と管理職が多いほど強くなる。
……お役所なんてのは、まさにその典型だよね。
で、こうした状況への対応策があるのかというと……構造社会学的には、今のところ「ない」。
なぜなら、「無能」の地位まで昇進できた人たちは、結束して自分の立場を守ろうとするから。
「なぜ保険会社は、93%が廃業してしまう方法を押し付けるのですか?」の答えがこれ。
「今までのやり方は間違っている!」なんて言おうものなら、それをやって来た「無能」な人たち全員の存在否定になっちゃう。そういう人たち全員を敵に回しちゃう。
だから、「会社経営にとっては無能!」の烙印を押され、出世の芽がなくなるどころか、どこかに飛ばされちゃう……。
つまり、私みたいなヤツがいたら、そいつは会社にとっては「最悪の無能者」なのです(笑)。
その結果どうなるかと言うと、「売れない教えなのだから、セールスがどんどん辞めてしまうのは仕方ない(=自分が「無能」なのではなく、必然なのだ)」という「暗黙の了承」のもとに、「採用こそが最も重要」という方針を立てざるを得なくなる……地獄社はまさにその典型だよね。
外資系だって、ひらがな系だって、程度の差こそあれ、同様なのよ。
で、ここからが受講生以外の読者からの質問への回答。
まず、「なぜそうなってしまうのでしょう?」。
これは「会社が」ではなく、「なぜ自分は、売れない教えだと薄々気付いているのに、それに従ってしまうのでしょう?」という意味です。
その理由は……とってもカンタン。
起業家なのに「他社依存」。
だから、「会社の教えに従って……」という、根本的な勘違いをしている。
要するに、起業家として「無能」であり、最初から「失格」なのよ。
つまりは、廃業するのは当然なのです。
そして「私もまったくその通りです! どうすればそこから脱却できますか?」。
これもカンタン。
私のセミナーを受講して、「無能な世界」から脱却し、「こっち側の、正しい世界」に来るしかありません。
この本の続きで、もっと書きたいことはあるのだけれども、今日はこの辺にしておきます。
ただし、「無能状態」が続くと、いつまで経っても「耐える日々」「先の見えない日々」が続くからね。
あなたの唯一の資産である「時間」を浪費してはいけませんよ。