私が生命保険セールスになったのは、もう20年以上も前のこと・・・
その頃は、外資系生保も、男の生命保険セールスも、今に比べればまだまだ「珍しい存在」であり、少数派でした。
これ、実際の私の経験談ですが、「ソニー生命です」って挨拶したら、「ソニーなんて勝手に名乗っちゃって、訴えられないの?」と言われたことが、2回ありました(笑)。
当時、ソニー生命のロゴマークは電気のソニーと同じでしたから、名刺のロゴを指差して、「見てくださいよ。電気のソニーのソニー生命ですよ。インチキじゃないですよ」と言うと、「えっ、ソニーって、そんなこともやってるんだ!」なんて驚かれたものです。
そんな時代でしたから、生命保険セールスマンの世界に転身しようなんて思う男は、ある意味、変わった人が多かったし、その分、まあ、平均以上の、気合や根性や自信や決断力を持っている人が多かったように思います。
ところがその後、外資系生保の数も増え、生損保相乗りとなって損保代理店のオッサンたちも生命保険を売るようになり、ひらがな生保の直販営業マンも増え、全国規模の生命保険代理店が勢力を増し・・・という状況になると、男性セールスマンの数が飛躍的に増えると同時に、生命保険セールス自体が、ごく普通の、多くの人の選択肢に入る仕事になっています。
その結果、必然的に、安易に転職しちゃう人も増えているワケですよ。
だから、5~6年前から、「男性セールスなのに、すぐに辞めちゃう人が多い・・・どうすれば?」という愚痴を、非常によく耳にするようになったのです。
どんなビジネスでも同様ですが、経営者であろうと従業員であろうと、「自分が従事するビジネスがどんなビジネスなのか」を、まずははっきりと認識することが必要です。
その認識もなくビジネスを行っている経営者自体、非常に多いのですが、まあ、しかしこれは、マーケティングレベルの話。
我々生命保険セールスの世界においては、性別に関係なく、会社だの保険商品だの、マーケティングだの手法だのの前に、まず、「自分は起業家なのだ」という「意識」が必要です。
そりゃ当然ですよ。
自分の意思で、個人事業主の道を選んだのですから。
どこの会社や代理店に所属していようと、個人事業主であり、起業家なのです。
ところが!
起業家であるべきなのに、サラリーマン意識そのままで、「会社に所属し、会社の言うことを聞いていればイイ」という人が、非常~~~に多い。
会社に言われるまま、「テレアポやれ」と言われればやり、「飛び込みやれ」と言われればやり、「活動量」だの「足を使え」だのといった実態なき言葉を受け入れ、「ストレスたっぷり」「売れないまま」「我慢して、時を過ごす」・・・そうした人の、なんと多いことでしょうか。
折角転職したのに売れない、あるいは、売れないままに時を過ごしちゃってる・・こういう人たちは、一様に起業家意識が希薄です。
だから、必然的に売れないのです。
我々は起業家なのですから、自分の仕事や「やり方」は、自分で決めなければなりません。
スウ3はそれを非常にわかりやすく表現しています。
「サービスメニューと店構えを決めなければならない」と。
まず前提として、「商品」は「自分自身」です。
あくまで保険商品ではありません。
その上で、
●「誰に対して、どんなサービスを提供するのか」を決め、
●「それに相応しいお店」を作ること
が必要になります。
開店して1年持たずに潰れちゃったラーメン屋さんだって、
◆「○○出汁の、〇○系の、○○ラーメンを出す」
◆「ターゲットは○○な人」
◆「それに合わせて、外装・内装・ユニフォームはこれ」
◆「ここにお店を出す」
◆「ここから仕入れる」
◆「宣伝の方法は○○と○○」
ぐらいは、自分の頭で考えて、明確に決めたはずですよ。
そして、「自分のお店」「自分のビジネス」という自覚をもっていたはずですよ。
もちろん「自分の力で何とかしなきゃいけない」と思っていたはずですよ。
それでも、新規の個人飲食店の3年継続率は、約8%。
実に面白いことに、生命保険セールスの3年継続率と、ほぼ同じ数値なのです。
これが、「何も考えず」「会社に所属して」「会社から言われるがままに」であっては・・・話にも何もなりません。
スタートラインにすら立てていない状況なのですから。
起業家意識を持って、自分の頭でしっかりと考える・・・。
それが私たちのビジネスのスタートラインなのです。
そして、正しく考えるためには、正しい理論が必要になるのです。
あなた、「サービスメニューと店構え」をしっかりと決めていますか?
即答できなかったら・・すぐに潰れちゃうラーメン屋さん以下の状態ですよ?