「売ることにのみ集中せよ!」という言葉は、この本、ダン・ケネディ大先生の「億万長者の不況に強いセールス戦略」に出て来ます。
非常によい言葉だと思います。
「仕事だけしろ。他のことはするな」という意味ではありませんよ。
「マーケティング、そしてセールスプロセスにおいては、売りにつながらないことはするな!」という意味です。
以前、「アプローチの時は、できるだけ多くの時間を取ってもらえ。2時間、できれば3時間」
という、とんでもなく間違った教えをする会社があるということを書きました。
私がセミナーの受講生からその話を聞いた時は、驚きで「目がテン」になりました。
しばし絶句しましたよ、ええ、ホントに。
そして、正気に戻ってから、こう聞きました。
「でも、『2時間ください』なんて言って、『はい、イイですよ』なんて人、滅多にいないでしょ? 滅多に居ないから、滅多に売れないんでしょ?」
そうしたら、こんな答えが返って来ました。
「はい。でも、会社の上司は、『それをやることによって、たとえ売れなかったとしても、紹介が出る』って・・・」
いや~、まさに驚愕です。
・・・と言うか、怒りを感じましたね。
いくら何でもヒド過ぎますよ!
フツ~~~に考えましょうね。
売れたから、その波及効果として紹介が出るんですよね。
売れなかったら紹介は出ませんよ。
「たとえ売れなかったとしても紹介が出る」なんて、言葉として全~然意味が通ってませんよ。
昔の「不幸の手紙」じゃないんですからね。
まさか「あいつの話を聞くと2時間取られるから、イヤなやつを紹介してやろう」なんて考える人がいる・・ってことじゃないですよね?
そして。
売るためには、「顧客満足度指数」(CSI)を上げる必要があります。
そのためには、「お客様が心地よく感じる時間」を提示することが必要です。
アプローチなんて、私なら15秒も掛かりませんよ。
それに2時間? 3時間?
売れる可能性は、極端に低くなります。
「売ることにのみ集中せよ!」とは、こういうことを言っているのです!
「売ること」以外のこと・・・例えば、仲良くなるとか、情報を得るとかいったことは、「売ること」を助けるためにあります。
もし、それがなくても売れるのであれば、必要はありません。むしろその方が手間も時間も掛かりません。
見込み客(だと思っている人)と仲良くなっても、情報を得ても、売れなければ何の意味もありません。
私が言う「悪しき間違った教え」・・足を使えとか、活動量を増やせとか、断られてもくじけるなとか、たくさんの人と会えとか、その他にもたくさんたくさんありますが・・それらはすべて「売ること」と直結していないから、「間違った教え」なのです。
目的は唯一「売ること」。
それ以外の目的はありません。
「売る」ために、最も効率的な方法を考えることこそが、我々の仕事です。
売ることにのみ集中し、サッサと売上を達成し、自由に使えるお金と自由に使える時間を得る。
そのために私たちは働いているのです。