正しい目標設定

生命保険営業の本質!

 表紙に「大福帖」と書かれたノートを3冊持っています。

 1つは店に置いてある小さな覚え書き帖。
 新規のお客さん(滅多にいないけど)の名前と連絡先を書いてもらいます。
 もう1つは資産管理&構築のための大学ノート。
 これは今後、ちゃんと日々見てチェックしなければなりません。

 もう1つが、「ありたい姿」と、日々の行動指針についてを書いた紙がファイリングされているクリアファイルです。
 仮住まいの部屋にも、もちろんちゃんと持って来たのですが、表紙はボロボロだし、透明シートがベタベタになっちゃっていることに気付き、昨日、ノンちゃんに新しいものを買ってきてもらいました。

 ファイリングされている紙を移し替えるにあたって、当然のことながら、内容を見直しました。

 そうしたら、2006年、2007年、2009年、2013年の「今年は、こうなる!」の紙が出てきました。
 もちろん自分で書いたものだけど、興味深く見ましたよ。
 2009年なんかは、ちょうど10年前だしね。
 「どれだけ実現できてるの?」は、とっても重要です。

 この作業をやると、おそらく誰もが、2つの相反する感想を同時に抱くのです。
 1つは「全然できてないじゃん!」
 もう1つは「実現できてるじゃん!」
 まあ、やらないとわからないだろうけれども、そういうものなのです。

 年ごとの「今年は、こうなる!」の他に、単純に【目標】と書かれた紙もありました。
 それを詳細に見て行くと・・・この「大福帖」が出来たのは2002年の末~2003年の前半ですね、きっと。
 なぜなら、(2003)と書かれた目標がたくさんあったから。
 この直前に、コヴィー博士の「7つの習慣」を読んだのでしょう。

 で、その紙の上部に、後から加筆したと思われる「注意書き」のようなものが書かれています。

 ●具体的である
 ●計測できる
 ●同意している
 ●現実的である
 ●期日が明確

 おそらく「7つの習慣」に書かれていた「目標とはこういうものでなければならない」を転記したのでしょう。

 今、それを見ながら【目標】に書かれた項目を見ていくと・・・上記5つの「注意書き」に沿っていないものは、見事に実現していません。
 例えば「2006年、2007年は1億の収入」と書いてあるけれども・・・根拠も計画もないままに切りがイイ数字を書いただけだから・・・実現するはずがありません。
 後年になって見直して、「バカじゃね~の!」と思ったのでしょう。二重線で抹消されています(笑)。

 まあ、こういうことにも「慣れ」と「上達」があって、ここに書かれた【目標】は、28個中4つしか実現していませんが、年が経つほどに項目の数は減って行きます。
 「何でも書いちゃえばイイのだ!」みたいな状態から、「分別と思考のある目標設定」に少しずつ近付いているということです。
 だから、2011年は、5つの目標に対して、現時点では2つしか実現できていませんが、実現する率は大きく向上したということですよ。

 もちろん紆余曲折もあって、2013年の紙を見ると・・・悲惨ですね。
 最高に仕事をせず、最高に堕落していた頃だということが、紙を見たらはっきりとわかりました。
 目標の数も少なく、具体性も現実性もなく、当然の報いとして、自転車操業を余儀なくされていました。

 ・・・復活できて、本当によかったです!
 今、この紙だけは、戒めとして保存して置こうと思いました。


 こうした作業は、本当に大切です。
 なぜなら「自分は何のために仕事をしているのか」が明確になるから。

 「食って行くため」だけだったら、生保セールスである必要はありません。
 「なぜこの仕事を選んだのか」ということと「どこに行きたいのか」がしっかりと繋がっていなかったら、日々、楽しく自信を持って生保セールスの仕事をすることが出来ませんからね。

 セミナーを受講すると、受講後にやるべきたくさんの「ワーク」が出て来ます。
 見込み客を発見し、その見込み客に対して、プロとしてきっちり売り切るためのワークです。
 ただし!
 その中で、最も大切なワークは「ありたい姿」を明確にするワークです。

 生保セールスという仕事は、スウ3の定義した「3つの自由」・・・「お金の自由、時間の自由、場所の自由」を手に入れるためには、最も適した仕事です。
 有名な上場企業の社長だって、「3つの自由」の内の1つでさえ手に入れられない。
 でも、私たちは「そうなる!」と決めた瞬間に手に入れることができる!

 ホント、素晴らしい仕事ですよ。

 だからこそ「ありたい姿」が明確でなければなりません。
 「今年は2000万売る」なんてのは、「ありたい姿」のほんの一部でしかないですからね。
 そもそも、やったことがない人には実感出来ないだろうけれども、1200万と2000万の差がわかっていないと、具体的じゃないし、自分の心が「同意」できない・・・だから実現しないのですよ。

 「ありたい姿」・・・って聞いて、「じゃ、自分もやってみよう」と思って書いたって、それはおそらく実現しないでしょう。
 私が、過去に自分の書いた紙を見て、「バカじゃね~の!」と嫌になるのと同じ結果に繋がります。
 そこにもちゃんと、理論とスキルと経験が必要になるのです。

 ただね、言いたいことは、「ありたい姿」が明確じゃなかったら、目標設定なんでできるはずがないよ・・・ってこと。
 「ありたい姿」が明確で、それが具体的で、計測できて、あなた自身の心が素直に同意できていて、かつ、現実的で期日が明確だからこそ、少しずつではあっても、あなたの理想に近づくことができるのです。

 これが「正しい目標設定」ですからね。