「コモディティ化」って、何?

生命保険営業の本質!

 「コモディティ化は、お断り!」

 師匠の1人ダン・ケネディの言葉です。
 まずは「コモディティ化」の意味を、ウィキべディアからコピペします。

~~~~~~
【コモディティ化】
 マルクス経済学の用語。所定のカテゴリ中の商品において、製造会社や販売会社ごとの機能・品質などの属性と無関係に経済価値を同質化することを指す。
~~~~~~

 わかります?
 大丈夫ですよ、三洞が解説しますから。

 まず、この言葉は「経済学用語」だということがわかります。
 セールスってのは、「理論と実験結果に基づいた要素のみ」で構成されなければなりません。
 決して「活動量」などという雑駁なものではないし、「愛」とか「使命」とかいった「インチキ宗教」とは別の世界です。

 その上で。
 「製造会社や販売会社ごとの機能・品質などの属性と無関係に経済価値を同質化する」とはどういうことかというと・・・市場に流通している商品は、時間の経過に従って、商品ごとの個性を失う・・・ってことですよ。

 それはごく当然のことで、「市場に存在している」ということは、一定数が売れ続いているということであり、「市場において、消費者から見た価値が、ある」ということ。
 必然的に、大多数の消費者が購入するから、「どんどん一般化して行く」ということになります。 
 さらには、売れている商品なら、必ず他社が同一商品の製造・販売を始める・・・「一般化」は一気に加速する・・・ということになります。

 そうなると、消費者にとっては、どこのメーカーの品を購入しても大差のない状態になる。
 こうした市場環境下においては、消費者にとっての選択基準が「より安い商品」になり、そうなるとメーカー側の利幅が下がります。
 ・・・この辺の話から先が、「ビジネスの話」ですからね。

 で、このあたりが、商品のライフサイクルにおける「成熟期」と「衰退期」の境目。
 衰退期に入ると、会社としても「うま味」がなくなるから、下手にこだわると、企業収益を圧迫してしまう・・・その結果、撤退する会社が出てくる。
 そして、代替商品が出ると、商品自体が市場から消える・・・というサイクルを繰り返すのです。

 こういった「コモディティ化」を回避するための経営戦略としては、「付加価値の付与による多機能化などの差別化戦略」があるワケですが、それが、消費者にとって魅力的ではなかったり、消費者にとって分かりにくかったりすると、「差別化」にはならず、逆に、企業にとっての「お荷物」になってしまう・・・ということが、今でも非常?に頻繁に起きているのです。

 これってまさに、生命保険保険商品が該当しますよね。
 生命保険は、世界共通で3種類しか存在しない。
 その中の1つの「定期保険」に雑多なオプションを付けて、その小さな箱(10年定期)を組み合わせて販売する・・・。
 そういう「完全コモデティ化」したことを50年以上もやっている会社がどういう運命をたどっているかというと、売り上げ順位の「下から」5社が、ニッセイ、第一、住友、明治安田、三井・・これが1999年以来、20年間続いているワケです。
 (ただしこの情報は、情報統制下の北朝鮮状態の会社においては、セールスレディには決して知らされない・・・笑)


 でも、もちろん、生保業界においても、「会社の形態」や「売り方」は変化してきています。
 完全に「コモデティ化」しちゃってる業界および商品だから、変化しないと利益が得られないからです。
 要するに、変化を拒否して、北朝鮮状態を固持する会社が(もちろんその会社の都合があってのことだけど)、売上下位にずら~っと並んでいるということ。

 この辺のことは、私の動画教材『現代生保セールス事情 解体新書 ~「生き残り」のための「売れるポジション」とは?~』で、スウ3がわかりやす~く解説してくれています。

☆『現代生保セールス事情 解体新書 ~「生き残り」のための「売れるポジション」とは?~』
 

 上記のURLのページの解説文だけでも、雰囲気はわかると思うけれども、私たちの、日々の「売り方」にもトレンドのようなものがあって、コモデティ化しちゃうと売れなくなるのよ。

 例えばスウ3は、とってもわかりやすい例をあげてくれています。

 「ボクらがこの業界に入った頃は、GNP(義理・人情・プレゼント)を否定することによって売れた。でも今は、GNPの上にテクニックを乗せないと売れない」

 ホント、そうなんだよね~。

 ちょっと前にこのメルマガに書いたけれども、「コンサルティングセールス」という「やり方」は、1999年の時点では「もはや通用しない」。
 ・・・いや、今だってそれでしっかり売っている人はたくさん存在するのよ。
 私だって、2001年から2014年あたりまでは、「超ガチンコのコンサルティングセールス」で売ってたからね。
 その前のソニー生命時代には、コンサルティングなんて全然やってなかったにも関わらず。

 もちろん私は「もはや通用しない」の真意がわかった上でやってたから、「GNPの上にテクニックを乗せて」のように、従来のコンサルティングセールスに「パーソナリティとエンターテインメント性」を強烈に付加してやってた。
 だから、毎年表彰を受けるくらいには売れてた・・・ということ。

 つまりは、「そのやり方だけだと、どんどん売りにくくなる」ってことなのよ。
 わかりやすく言うと、ソニプル発足当時は、コンサルティングだのライフプランニングだの言っている会社はソニプルしかなかったけれども、今では地獄社までもが同じようなことを言っている。

 完全に「コモデティ化」しちゃってるということだよね。
 だから、何の考えもなしにアホな会社の教える「やり方」をやっちゃうと、「何で売れないんだよ?」になっちゃう。
 それをアホな指導者に言うと「活動量が足りない」「断られてからがスタート」などという、完~~~全に人を不幸にする言葉の洗礼を浴びちゃう。
 ・・・それを繰り返す・・・売れないまま・・・廃業・・・となるのです。

 そして、今でもコンサルティングセールスでちゃんと売れている人は、かつての「コンサルティングセールス」に、その人なりの、時代に合ったものを付加して売っているのよ。
 ただ、理論がないからそれに気付かず、言葉として表現できないだけ。
 だから「心からお客さまのことを思って・・・」などという、ピント外れの言葉が出てきちゃう・・・ということなのです。


 で、私がいつも言っていること。

 世界中のすべての会社が、必死になって「コモディティ化」しないように、「少しでも差別化を!」と、日々努力しているのですよ。
 それなのに!
 アホな会社は何て言います?

 「保険屋なんだから、保険屋らしくしろ」
 「金融なんだから、金融マンらしい服装で」

 そして、50年間変わらぬ、もはや通用しない「やり方」を、画一的に強要する・・・。

 もう、どんだけバカなのかと呆れるばかりです。
 こういう「人を不幸にする」「理論とは真逆」の教えを、何の疑問も持たずに口に出すヤカラは、本当にバカだし、腹が立ちます。
 しかもそいつらが金を貰っているのは許せないし、ましてや偉そうにしているのであっては、「一刻も早く地獄に行け!」と思うばかり。

 あなた、今時、盥と洗濯板で洗濯しないよね?
 会社の教えってのは、「もっともっと、手を動かして洗うのだ!」と言っているのと一緒。

 そんなものの被害者になっちゃ、ダメですよ。