聞いたら売れないよ

あなたを売れなくする「間違った教え」

 昨日、沖縄に入りました。
 今、ホテルのテラスでこのメルマガを書いていますが……沖縄の美しい海に面したテラスは、海なし県埼玉の住人にとっては、非常に贅沢な仕事場です。

 沖縄に来る前に、無料のWEBセミナーをやりました。
 終了してもZOOMから消えない人が、毎回何人かいます。
 そういう人は質問があるのだから「遠慮なくマイクをオンにして喋ってイイよ」と言います。

 前回、最後まで残っていた青年は、結構たくさんの質問をしたけれども、印象に残っているやり取りは、こんな感じでした。

 「じゃあ、1回目で相手の意向を聞いて……」
 「いや、聞かないよ。聞いたら売れないから」
 「え? 聞いたら売れないんですか?」

 そう。聞いたら売れない。

 アホな会社は「たくさん聞くから売れる」と言う……。
 でもそれは、「あなたを果てしなく売れなくする教え」なのよ。


 でも、そんな真逆のことを賢しらに教える……。
 だから、その被害者になってしまっている人がほとんどなのだけれども……いつも言うように「そんなこと、どこに書いてあるのよ?」なのです。

 沖縄に来る前に読んでいた本には、こう書いてありました。

〜〜〜〜〜〜
 先日、私は西海岸に向かう飛行機で、ある企業幹部と隣り合わせになった。話しているうちに、営業と営業効率の話題になった。ご想像どおり、彼は言った。

 「営業職員が研修を受けるとすぐにわかるんですよ。いきなり製品の売り込みをするのをやめたと思ったら、見込み客に質問を始めるんですから」。

 どちらも正しいアプローチではないことを、彼はよく知っていたのだ。

 顧客中心のアプローチから抜け出せないのはよくあることだ。「営業職員にたくさん質問をさせて、見込み客の回答に対して我々のサービスを提案しよう」と彼らは彼らなりに考える。
 そこで営業職員たちは、見込み客から情報を引き出すための質問をリストにしていくのだが、見込み客にしてみれば、尋問されているようなものだ。私もそのような営業職員と商談をしたことが何度もあるが、質問を浴びせかけるのははなはだ非効率だし、逆効果だ。

 ニューロセリングを最大限に活用しようと思ったら、コンサルティング型だのソリューション提案型だのといった考え方から抜け出さなくてはならない。
 (中略)

 「すみません、ジェフさん、あの……たくさん質問をさせていただくのは……こういうことを知るためで……」
 今、世界中で営業職員がこんなことをやっているが、これは根本的な間違いだ。
〜〜〜〜〜〜

 ガハハだよね。
 その通り。根本的な間違いなのよ。
 正しい本には、そう書いてあるのです。

 神田昌典さんも、1999年刊行の本の「はじめに」で、「コンサルティング営業というやり方は、もはや終焉をとげた」と書いているけれども、そういう「完全に間違ったやり方」「完全に終わっちゃったやり方」をやっていたら……そりゃ終わっちゃうに決まってますよ。

 そういうのが「あっち側の世界」。

 一刻も早く、正しい理論に沿った「こっち側の世界」に来ないと……終わっちゃうからね。