「応酬話法」なんて、あり得ない!

セールストーク・プレゼンテーション

毎月の配達を楽しみにしているダン・ケネディの「NOB.S Marketing Letter」ですが、今月号にこんな言葉がありました。

「見込み客が『反論してきませんように』と望み、祈るのはアマチュアのやること。プロはプレゼンテーションのなかで反論に答えられるようにスクリプトを書きます」

私も、「1日で一気に売れるようになる12時間セミナー」の中で、まさにまったく同じ事を言っていますが、この一文を読んでいて、ある有名人のことを思い出しました。

誰でも知ってる、松田聖子さん。
私と同い年。彼女は3月10日、私は31日。
私の年代のアイドルの代表です。
デビューしたばかりの頃は、ホント、可愛かったな~。

彼女が結婚して、出産を経て、2年ぶりにツアーを再開した時、私は広告代理店のサラリーマンをやっていました。
そのツアーのスポンサーが私のクライアント様だったので、スタートの東京と、その次の仙台のコンサートに、2回続けて立会いに行ったのです。

で、東京公演。武道館ですよ。
コンサートの後半で、しんみりと挨拶する場面がありました。
そこで彼女、感極まって、声を詰まらせて、喋れなくなっちゃって、泣いたのです。
場内もシーンとしちゃって、その後、「頑張れ~」「大好き~」「また会えて幸せ~」なんて声があふれるほど飛んで、場内大拍手の中、口元を手で押さえて、顔をくしゃくしゃにして、涙をボロボロ流しながら深々と長~くお辞儀をする場面があったのです。

そして数日後の仙台。
私は大宮だから、「新幹線ですぐだろ」と言われて立会いに行きましたが、同じシーンで、まったく同じように声を詰まらせて、まったく同じように顔をくしゃくしゃにして、まったく同じように泣いたのです。
見事でしたよ。

デビューした頃から、「ブリっ子」「嘘泣き」と言われていましたが、そのシーンを目の当たりにして、「すっげ~な~! プロだな~」と、呆れつつも感心したものでした。

まさに「プロの仕事」ですが、私たちだってプロですからね。
松田聖子さんのように、お客様の前では、役者になり切って、見事に演じあげなければなりません。
何回やっても一言一句違えず、声を張る場面では同じタイミングで同じように声を張り、穏やかに諭すセリフではいつも同じように優しい声を出し、同じ時間で、同じ動作で終わる・・・。

だからこそお客様も、いつも同じセリフを口にしてくれるのですよ。
「すぐに契約します!」って。

それをですよ、相手に合わせて、その場その場で適当なセリフを口にして、言葉が甘いから反論されて、アタフタとそれを打ち消そうとして焦り・・・なんてのは、まさにド素人の仕事でしかありません。
マニュアルには「応酬話法」なんてものが書いてあるかもしれませんが、そんなもの、プロの仕事じゃありませんよ。


ダン・ケネディが、「プロはプレゼンテーションのなかで反論に答えられるようにスクリプトを書きます」とあったように、私の「1日で一気に売れるようになる12時間セミナー」の中では、最初に説明しておく部分と、プレゼンテーションの本題が終わった後に、「念のため、いつも質問が出ることについて、あらかじめお伝えしておきます。3つあります。1、・・・2、・・・ 3・・・ 以上です」というセリフの部分を分けています。

最初に言っておいた方がいい事と、わざと後で言った方がいい事があるのです。
理由は「その方が成約率が上がるから」。
プロなんですからね、そういうレベルで喋らないと成功できません。

「適当に、相手に合わせて応酬話法」なんていうド素人レベルの仕事とは、全~然違うのです。
皆さんも、応酬話法なんて事は、決してやってはいけませんよ。
もしやってしまっているなら、一刻も早く、そうしたレベルから脱出しましょうね。