「売れるFF」の基本とは?

生命保険営業の本質!

 先日、受講生のコスゲに、「お前は本当に人の話を聞かない」と言いました。

 お小言ではなく褒め言葉です。
 「人の話を聞かない」は、売れている女性に共通の資質。

 さすがスウ3、かつて私がそれを指摘したら、「さすが三洞さん! そうなんですよ、僕も前から思ってたんです!」って言いました。

 ・・・本人は、全〜然、自覚してないんですよ。
 むしろ「ちゃんと聞いてる」って思ってる。
 でも、私やスウ3のような人からすると「とんでもないよ!」
 見ているだけで、すぐにわかります。

 これは「才能」なの。
 だって、普通の人は、相手の言葉や表情に「普通に反応」しちゃう。
 生保セールスって、ほとんどの人の場合、断られることが非常に多い商売でしょ?
 嫌な顔されることが非常に多い商売でしょ?

 クラハシとかイリツキとか、普通の感性を持った女性だと、それに普通に反応しちゃう。
 もちろん、こっちのタイプの方が圧倒的に多いのです。
 でも、「人の話を聞かない」タイプの女性は、「自分がこれを言う!」が頭にあると、その他の思考がシャットアウトされちゃう。
 相手の言葉や表情が、聞こえてるし見えてるけど、実際は聞いてないし見えてない。
 だから、心が揺れずに、言い切れちゃう。

 これって、習得しようとしてできるものじゃないしね。
 地獄の7社で、契約者を地獄に突き落とすような商品を売ってるのに・・・たくさん売っちゃうオバハンって、この典型。
 そもそも、相手の表情なんか気にしてたら、毎日職域に行って、昼の憩いの時間を邪魔するなんて、できるはずないもん。

 天才メグちゃんや、天然ヒロミだったら、どう対処するのか・・・楽しみです。


 で、ここからが本題。

 敬愛する白石さん。
 セールス歴、約40年。
 ・・・人の話を聞かない女性の典型です。

 だってね、「白石さんは、ホント、人の話を聞かない」って、少なくとも私は3回は言っているし、スウ3がそう言っているのを目撃したこともあるのに、マーケティング・レターにそのことを書いたら、それを読んで爆笑して「初めて言われたわ!」・・・。
 毎回、爆笑して「初めて言われたわ」ですからね〜。
 聞こえているけど、聞いちゃいないのです。

 その白石さん、ある晩に、こんなことをおっしゃいました。

 「ちゃんと話を聞けば、契約、取れるのにね〜」

 昼間に、後輩にアドバイスしたそうなのです。
 後輩って人も、何度か店に来たことがあるから、知っている人。

 私は笑いながら・・・でも、敬愛する先輩の言葉ですから、興味深く聞きました。
 「白石さん、彼に、どうやって聞けって言ったんですか?」

 白石さんの答えは、こうでした。
 「社長さん、何かあります?・・・って聞けって言ったの」

 私は、こう言いました。
 「白石さん、それは無理ですよ。・・・いや、聞くのは誰でもできますよ。でもね、白石さんだから、相手の社長さんは、『白石さん、聞いてくれよ。娘がさ〜』って言うけど、彼が同じ事を聞いたって、『いや、別に・・・』で終わっちゃいますよ」


 昨夜、受講生たちの前でその話をして、うまい具合に、私の隣にツチヤ母娘が居たので、こう言いました。

 「この2人、同じ顔して(母娘だから、よく似てる)、『子育てでお困りのこと、あります?』って同じ質問をしたとしても、返ってくる相手の言葉は全然違うよ。5人の子育てをしたお母ちゃんの方だったら、『聞いてくださいよ!』とか『どうしたらいいんでしょう?』になるけど、ヒロミだったら『小娘が、偉そうに!』になっちゃう。だから、誰にでも同じFFをやれなんていうのは、ホント、レベルが低すぎるんだよ。これが、顧客無視、顧客蔑視。そんなレベルだから、売れなくて廃業しちゃうんだよ」

 私の話、わかりやすいでしょ?

 つまりね、FFの内容だって、ターゲットによって変わるし、それ以上に「自分」によって変えなければならないのですよ。
 どうやって変えるか・・・強みによって。
 それこそが「売れるFF」。


 鮎原だったら、「携帯の料金、毎月いくらぐらいですか?」が「売れるFF」。
 ツチヤ母だったら、「子育てでお困りのこと、あります?」が「売れるFF」。
 大ベテランの白石さんだからこそ、「社長さん、何かあります?」でも「売れるFF」。

 誰彼かまわず、ウザい同じ質問をするなんてのは、果てしなくド素人のやり方なのです。
 プロとして食っていけるはずなど、ありません。
 
 〜 〜 〜 〜 〜 〜

 念のために書いておきますが・・・もちろん白石さんは、ちゃんと、素晴らしいFFができる方なんですよ。
 以前に、受講者通信にそのことを書いたので、一部をコピペします。

〜〜〜〜〜〜
 でね、白石さんが、隣に座っている私に向かって、こう言いました。
 「この設計はね、FFしたら社長が・・・」
 そこで、気遣いがちゃんとできる白石さんは、カウンターの中にいるウチの社員に対しても、ケアしてくれたんですよ。
 「・・あ、FFってのは、ファクトファインディングっていってね・・」

 そう、受講者の皆さんに伝えたかったのは、その後の言葉。
 30年間、この業界で楽しく売り続けている先輩の、FFに対する認識。

 白石さんは、こう言ったのです。

 「あ、FFってのは、ファクトファインディングっていってね、ファクト・・お客様の実情をね、生い立ちとか趣味とか今の気がかりなこととかを、会話の中で、さりげなく、不快を与えないように聞き出すことなんだけど・・」

 私、それを聞いて、あわてて手帳とペンをカバンから出してメモしましたよ。
 メルマガに書こうと思って。
 酔って忘れちゃいけないから。

 イイですか、30年間、楽しく売り続けている大先輩は、FFを、

 ●会話の中で、さり気なく、
 ●相手に不快を与えないように
 ●生い立ちとか趣味とか今の気がかりを聞き出すこと

 だと認識していらっしゃるのです。


 で、私がメモしているのを見て、白石さんが「何してらっしゃるの?」とおっしゃるから、私は「素晴らしいですね!」って言いました。
 「え?っ、全然素晴らしくなんかないですよ?」っておっしゃるから、私、こう言いました。

 「多くの人はね、FFって言うと、会社から“やれ!”って言われている事情聴取の作業だと思ってるんですよ」
 「え? それって、どんなことを聞くの?」
 「年収とか、将来の夢とか、子供は大学は文科系か理科系かとか・・色々とたくさん聞くんですよ」
 「そんなこと、聞かれたって、どうなるか全然わからないわよね?」
 「ですよね。だから意味ないし、嫌われるんですよ」
 「へ?、そんなこと教えるの!・・それって、売りにくいわよね?」

 30年間も業界で楽しく売り続けているお姉様からすると、こんな感じなんですよ。
 要するに、会社の教えるFFなんてものは、レベルが低すぎて話にならないのです。まさに「売れない教え」なのです。

 真のFFってのは、こういうものなのです!