急に売れるようになった人の話

生命保険営業の本質!

 もう5年ぐらい前になっちゃうのかな。
 田中という青年が遊びに来てくれました。

 受講生のたなかけんじじゃなくて、私経由で生保セールスの業界に入って、私が元いたササイ組の所属。
 もちろん私のセミナーも受けています。
 完全な直系の後輩だから、名前を出しても全然構いません。

 彼はその時、この世界に入って2年少々経った頃。
 でも、その成長ぶりには驚きました。
 近くに居る人たちはあまり感じないのかもしれないけど、私は久々に2人で喋ったので、「すげ~な!」って感心してしまいました。

 これは、本人の努力はもちろんだけど、素晴らしい所長と先輩たちの、正しく厳しく愛ある指導のおかげですよ。

 彼と会う少し前に、彼の先輩2人が遊びに来てくれたんですよ。
 その2人ともが、「田中が一般家庭から110万円ぐらいの売上を上げて来た」って教えてくれたのです。

 で、当然私も、そのことについて、「お前、やったんだって?」って聞きました。
 そうしたら田中は、「はい。今では普通にそれができるような気がしています」と、堂々と私に言ったのです。

 以前は、彼の目の前で3分ぐらいで契約取って、「すごいですね~」と驚かせてやったのに、今ではもっとデカい契約を、当然のように取れるようになっている(ような気が、彼にはしている)。
 さらには、「だから、そういう契約をコンスタントに取れるように、しっかりとターゲットチェンジしようと思ってます」ですと!!!

 ターゲットチェンジ・・・これ、難しいんですよ。
 でも、理路整然とその道筋を私に喋ったのです。
 「これがあの小僧と同一人物か?」とさえ、思いました。

 さらにさらに。
 ドクターから契約を取って、今度はその父上(医療法人の理事長)を紹介してもらうと言うから、すっかり感心してしまいました。
 感心ついでに、とっておきのトークを教えてあげました。
 一般法人向けの私が使っているトークも、教えてあげました。
 彼は「それはすごいですね~」と言って、メモを取っていました。


 その時、彼にいくつかの確認をしたんですよ。

 1つは「Lipps(ソニーの家計シミュレーションソフト)、使ってる?」
 もちろん使ってませんでした。
 ただ、エラかったのは「時々使うこともあります。演出で」だそうです。
 私もソニー時代は全然使わなかったけど、卒業後は目一杯使いましたよ・・・演出で。

 もう1つは「FF、どの程度やる?」
 もちろん答えは「あんまりやりません」。
 でも「あまりやらない」ってのは、「時間を掛けない」という意味。
 必要なことは、ちゃんと聞いてます。
 「必要なこと」ってのは、売るために必要なこと。

 生後1年の子供について、「お子さんは大学は文科系ですか? 理科系ですか?」などといったトンチンカンでアホで売れなくなる質問など、するはずもありません。


 彼はたまたま、運良く自然に、滅多に出会えない最高の環境に行くことができました。

 でもね、彼は特別ラッキーだったのだから、仕方ありません。
 宝くじに当たったようなものです。
 そうじゃない人が大半なのです。

 では、そうじゃない人は我慢するしかないの?
 自民党は全然民主的じゃないけど、一応日本は民主主義国家ですよ。
 しかも私たちは起業家であり、個人事業主ですよ。
 自分のあり方、やり方は、自分で決めなきゃダメなのです。
 正しく教えられる人がほとんど存在しない業界なのだから、尚更そうなのです。

 私が「へ~、すごいな、お前!」って感心するほど進化するのか、それとも、「何やってんだよ・・・って言うか、何もしてネ~じゃん!」って思っちゃうのか・・・その差は「腹の括り方」でしかありません。

 要は「やるかやらないか」。
 それしかないでしょ?