「三洞」という仕事

生命保険営業の本質!

三洞と言う名前は、もちろん本名ではありません。

元々は書の「雅号」というものです。
高校1年生ぐらいの時に、その頃の書道の「先生の先生」が付けてくれました。

私の先生という人は、私が小学校2年の時に定年退職された小学校の先生。
行儀作法に厳しい、昔のコワ~いおばあさん先生です。
でも、そういう方だから、私が高校生になったら、急に大人扱いしてくれるようになりました。
戸惑いもありましたが、何より、怖くなくなったのが嬉しかったです。
その先生が、さらにその先生に頼んで、私に雅号をつけてくれました。

「三洞」には、意味はないそうです。
先生の先生は「光鳳」で、先生は「文渓」でした。
先生の雅号の一字を貰って・・・なんてイヤらしいことをする方々ではなかったので、関連性もまったくありません。

ただ、「苗字に数字が入っているから、名前にも数字を入れた」「男なので、濁音が入った方が強そうだ」「五十の田んぼと、三つの洞というのは、優しさと強さが同居していて、本人の性格にも合っていると思う」といったような、少々の由来はあるそうです。


いわゆる「書道」は、高校3年で「大学受験のため」という「それらしい理由」でやめて、20代の頃は年に1~2回しか筆を持つ機会もなくなりました。
しかし、30歳を過ぎて、まあ、誰でも思うようなことを、私も思ったのです。
「オレはこのままサラリーマンで終わるのか?」と。

その時に、あれこれ考えて出た結論が「筆で食えるようになろう!」。
なぜなら、もし神様がたった1つだけ私に才能をくれたとしたら、それは明らかに「書」でしかないから。
だから、「書で食えないのなら、他の事をやって食えるはずがない」という正しい結論に行き着きました。

そして独学で書を再開し、日々、書いていました。
書いていると実力の程が知りたくなり、大きな書道会に作品を出してみたりもしました。

そんな中、ソニー生命から「ウチの会社は休み放題ですよ!」と誘われ、「これは神様が書をやれと言っているのだ!」と、転職を決意しました。
「週3日だけ保険セールスの仕事をやる。残りの時間は部屋から出ずに筆を持つ。それで全社員平均の売上をあげる」と決め、それを実行しました。

経緯を書くとものすごく長くなるので、結論を書くと、生命保険セールスの仕事に就いたおかげで、書家としても食って行けるようになりました。
同時に「三洞」という名前を使うケースが増えて行きました。
ソニー生命在籍中に、雑誌の連載コラムの仕事をいただきましたが、その著者名には「三洞」を使いました。
以降、9冊の著作もすべて「三洞」。
そしてお店も「三洞」

今では「三洞さん」と呼ばれることが一番多くなっています。


でね、スーパーセールスマンのジョニーちゃんが、以前にこんなことを言ってくれました。

「三洞さんは、保険屋をやっているのでもなく、飲み屋をやっているのでもない。『三洞さん』という仕事をしているのだ」

ホント、売れている人は、マーケティングの本質というものをしっかりと理解しているのです。だから売れるのです。


どんな商品であっても、セールスが介在している場合、売っているのは商品そのものではなく、「その人」。
ましてや生命保険のような、形がなく、「欲しい!」とは誰も思わず、使えない(使えたら困る)商品の場合、「売る人」そのものが商品である度合いは、強烈に高まる。
だから、同じ会社で同じ商品を売っていても、売れる人と売れない人の差が100倍以上にもなるのです。


本来、生保セールスになった瞬間に、誰もがそれを明確に認識しなければなりません。
そして「自分自身の何を売るのか?」・・これが商品です。
商品がなかったら、売れるはずがありません。

でも、会社はそんなこと、一切言わないでしょ?
そして「セールスなんだから」「金融なんだから」と、誰にも「一律」を強要する。
理論とは真逆の「売れない教え」を一律に教育する。

これはまさに「セールス蔑視」ですよ。
誰でも一緒、お前もこうしろ、個性なんてない、独自の能力なんてない、必要なのは活動量だ・・・それで死んだら捨てりゃイイ。

そして、セールスを蔑視するということは、その先にいる顧客をも蔑視しているということに他なりません。
「顧客なんて誰でも一緒」と言っているのと同じです。
契約が取れれば誰だっていい。それゆえに、「誰にでも電話しろ」「とにかく人と会え」などという、アホの極みのようなことを教えるのです。
だから、会社の言う「顧客第一」などという言葉は、単なる掛け声でしかないと私は言っているのです!


ソニーを卒業した後、14年間ほど、私は、WEB経由のみで見込み客を発見していました。
WEB経由の方は、最初から私を「三洞さん」と呼びます。
「そんな三洞さんに保険の見直しをしてほしい」と思ってくれる方が、日本全国から生命保険コンサルティングに申し込んでくれます。
北海道の方も、沖縄の方もいらっしゃいます。契約者のいない都道府県はありません。

日本全国、どこにだって保険会社はありますよ。
どこにだって「売りたくて仕方ないセールスマン」がたくさんいますよ。
でも「そんな三洞さんに・・・」なのです。
保険に入りたい、保障を得たいなら、わざわざ私にコンサルティング料金を払う必要はありません。
でも「そんな三洞さんに・・・」なのです。


「そんな○○さん」

この○○のところに、自分の名前を入れてみて下さい。
そして、考えてみて下さい。

「そんな・・って、どんな?」

これこそがあなたの「売るべき商品」なのです。