「恐ろしいよね~」

生命保険営業の本質!

 25年前の8月、ソニーに入って研修が始まって4日目に「この会社、バカなんだな」ということが判明してしまいました。
 だって、セールスマニュアルに、マーケティングの「マ」の字もないし、ターゲットの「タ」の字もない。
 ウスラバカなたわごとばっかり書いてある。
 こんなもんを信じてやっちゃったら・・・絶対に儲からないよな~って、すぐに思いました。

 「こりゃ、自分で考えるしかないな」と即座に思えたのも、マーケティングを知っていたからこそですが、そう思って社内を見渡すと・・・パッとしないおっさんばっかし。
 でも、ありがたいことに私の営業所には、パリッとした感じの人が4人もいた。
 村上さん(伝説の人。生保系代理店の草分け的存在)、石ちゃん(ソニーの連続挙績記録保持者)、杉ちゃん(残念ながら辞めちゃった)、そしてササイさん。

 「まあ、わかんないことがあったら、この人たちだけに聞こう」・・・そう思えたことも、実に正しい選択でした。

 で、最初に喋ったのがササイさん。
 「カバン、持ってもイイですか?」って言ったら、「それ、重いですよ。パソコン入ってるから。五十田さんなら今のカバン(保険屋にしては異様に小さくてソフト)で十分ですよ。売れないヤツほどカバンがデカいからね~、ガッハッハ」って言ってくれました。

 次に喋った時に、こう言われました。
 「五十田さん、バカと貧乏人には保険は売れませんよ~」

 類は友を呼ぶ・・・自分がバカで稼げないから、そういう見込み客にばっかり当たっちゃうのです。

 まあ、名言は数々あるけど、昨夜は受講生の田中くんに、こんなことを言っていました。

 「名刺には肩書や携帯番号やメールアドレスを書いちゃダメ」
 「名刺は縦書きだろ!」
 「白じゃなくて薄茶色の方がイイんだよ」

 「スーツよりも、靴と鞄とネクタイとコートに金掛けろ」
 「シャツが安そうなヤツ、ボタンダウンのヤツは売れない」

 で、田中やスウ3が来る前に、ササイさん一行(植木屋の役員とササイ組の長野くん)と爆笑しながらいろいろな話をしていましたが、そこで、こんなことを言っていました。

 「売れないヤツほど、不思議とたくさん喋っちゃうんだよな~。普段はあんまり喋んないのに、客の前だと喋っちゃう。恐ろしいよね~」

 そう、私がセミナーで、何度も「喋り言葉は少なければ少ないほど売れる。書き言葉は長ければ長いほど売れる。みんな真逆をやっちゃってる!」と言いますが、スウ3も感心してたけど、ササイさんレベルになると、マーケティングなんてことはすっ飛ばしちゃっても、見事に「正しい本質」をズバッと言い当てるのですよ。

 あなた、「喋れば喋るほど売れなくなる」「時間を掛ければ掛けるほど売れなくなる」「客を大切にすればするほど売れなくなる」という「基本中の基本」を・・・知ってます?

 知らなかったら・・・ササイさん風に言うと「恐ろしいよね~」・・・即死するに決まってますよ。

 生保セールスの93%が3年以内に廃業・・・当たり前ですよ。
 だって、売れる方法とは真逆のことをやらかしちゃってるヤツばっかしなんだから。

 ホント、「恐ろしいよね~」。