最新の脳科学による「売れる売り方」

生命保険営業の本質!

 「選択肢が増えると、顧客満足度(CSI)は低下する」

 これは「顧客満足度理論(CS理論)」の中の「公式」みたいなものの1つですが、1994年に私はすでに知っていたから、かなり以前から、実験結果によって証明されていたことなのでしょう。

 最近、「ニューロマーケティング」というものをお勉強しています。
 最新の脳科学をもとに、「どうすれば売れるのか」を考えるものなのですが・・・特に目新しいものは出て来ません。
 ただし、上記の「選択肢が増えると、顧客満足度(CSI)は低下する」ということがなぜ起こるのかを、脳科学に基づいた実験によって明らかにしています。
 理由がはっきりすれば、精度は増すのですよ。つまりはマーケティング効率を上げることができるから、利益が増えるのです。

 こういうのがマトモなビジネスなんだけど、生保セールスの業界には、マーケティングのマの字もないからね~。ホント、呆れるしかありませんよ。

 購買心理学の「定理」みたいなものの1つに、「人は感情でモノを買い、論理的にそれを納得させようとする」というものがあるけれども、ニューロマーケティングというのは、まさにその証明。
 人の脳は3層構造になっているけれども、ニューロマーケティングにおいては、「原始脳」「理性脳」という2つの区分で、意思決定(=買う、買わない)の仕組みを考えて行きます。

 分かりやすく言うと、あなたのセールスプロセスに乗った見込み客が、「保険に入ります」と言う・・・その判断をコントロールしているのは、理性脳ではなくて、原始脳だということが、2002年頃に明らかになったということ。

 それ以前にも、テストによって、「選択肢が増えると、顧客満足度(CSI)は低下する」「人は感情でモノを買い、論理的にそれを納得させようとする」といったことは「公式化」されていたのよ。
 その仕組(なぜ、そうなるの?)が、最新の脳科学でわかった・・・ということなのです。

 今読んでいる本には、そういうことが詳しく書かれているけれども・・・まあ、学術書っぽいものを読んで、これほど笑えたことはありません。
 嬉しくて笑っちゃうのですよ。なぜなら、こんなことが書かれているから。


●「説明すると売れない」「たくさんの情報を与えると売れない」

 「きちんと説明すれば売れる」などというアホなことを言っているヤツは・・・ホント、ただのバカだということが証明されました(笑)。


●「時間が長いと売れない」

 人の脳は、実はとっても疲れやすいんですって。だから本能的に、脳のエネルギーを節約する方向に向かって動く。
 だから、「情報を処理するための時間は短いほどよい。脳の構造は、時間を必要とするような状況には見向きもしないため、優先順位は低くなる」。

 「顧客満足度指数は掛かった時間に反比例する」
 「対面でのセールスの限界時間は20分。それを過ぎると相手に被害者意識が芽生え、『どうすれば一刻も早くこの場から逃れられるのか』ばかりを考えるようになる」

 こうしたことは以前から(上は1990年代、下は1970年代)テストによって明らかになっていたけれども、それが脳科学によっても証明されたということなのです。


●「難しいこと、知らないことを言うと売れない」

 私のセミナーでは「相手の頭の中に『?』が1つでも出て来ちゃうと、以降、相手は、相づちは打ってはいても、何も聞いていないし、考えようとはしていない」と言っていました。
 ホント、オレって正しいよね~・・・という記述がたくさん出てくるから、嬉しくて笑っちゃうのです。

 かつて「高度障害状態って、ご存知ですか?」という「恐怖のジブトーク」を初めて聞いた時は、「おいおい、ちょっとそこで止めて!・・・それ、お客さんに話すの? マジで?」と驚いたけれども・・・「狂ってるね!」としか言いようのないトークですよ。

 難しいこと、知らないことを言うと売れないのだから、いきなり「ご存知ですか?」なんて言葉が出てきた途端、「終了~!」なのです。


●「色々なものを付加すると売れない」

 だから、「特約ばっかしテンコ盛り」の地獄社の保険は売れないのよ(笑)。


 キリがないからこの辺でやめるけど・・・会社の教えって、ホント、脳科学とは真逆でしょ?
 つまりは「売れない方法」ばかりを教えているということ。
 だから93%の人が廃業に追い込まれるのも当然だということ。

 あなた、そんな世界にいて売れると思う?
 早く「こっち側」に来ないと・・・ど~しよ~もないよ。