売れないのは当たり前!

生命保険営業の本質!

 今日はおめでたいことがありました。

 お店「癒しの飲み屋 三洞」を始める時に銀行から借りた1500万円が、無事に完済となりました!

 いや~、10年間、早かったような気もするし、長かったような気もしますけど、無事に1500万円返し終わったことを知って、普段は意識してなかったけど、かなり肩の荷が下りたような気がしています。

 でもね、店を始められたのも、わがまま店主の趣味のような店が10年続けられたのも、すべて生保セールスの仕事があったからこそです。

 だからね、私は、生保セールスの仕事は素晴らしい「手段」なのだから、あなたにも、たくさん売って「ありたい生活」を手に入れて欲しいのですよ。

 そして、だからこそ私は、「あなたを売れなくし、不幸にする、理論とは真逆の間違った教え」に強烈に腹が立つのです。
 「ぶっつぶしてやる!」って、いつも本気で思ってるから、セミナーでもついつい大声になっちゃうのです。

 ということで、今日はそんな「売れない教え」の典型である「売れないトーク」について書いてみたいと思います。


 半年ほど前だったかな・・・マンツーマントーク研修をやった時に、驚いたことがありました。

 わかりやすく言うとロープレ研修ですから、お客さんに向けて喋るように、私に喋るワケですよ。

 で、喋り始めたらすぐに「えっ? えっ? 何の話・・・してるの?」って思ったのです。
 この人は、トーク研修の主旨を勘違いしてるんだな・・・と思いました。

 だから、申し訳ないけど、話を止めたんですね。
 そして聞きました。
 「すみません、今の話は、どういう状況の時に喋る話なんですか?」って。

 もちろん事前に伝えているんですよ。アプローチトーク(プレゼン前の、最初の面談でする話)と、プレゼンテーションをやって下さいって。

 そうしたら、「今のが普段やっているOIトーク(アプローチトーク)なんですけど・・・」。

 マジで驚きました。
 22年間この世界にいる私が聞いても、何を言っているのだかわからない!
 もちろんお客が分かるはずもないし、共感するなんてあり得ない・・・。
 いきなり、高度障害がどうのこうのとかから始まるなんて・・・。
 ここまで「激烈に、果てしなく売れないトーク」は、生保セールス人生で初めて聞きました。

 それを言ったら、
 「でも、これが会社で教わったトークなんです」・・・

 この会社の離職率がハンパじゃない理由がよ~くわかりました。


 素晴らしい文章なので、何度でも何度でも引用しますよ。

 「もし、何かをしようとして、それを完遂する方法どころかスタートする方法すら思いつかず、情報もなく、ローカルモデルもメンターもいないのなら、それをやっている人々の中に自分を置き、彼らがやっていることはすべてやらないこと。特に全員が同意してやっていることはやらないこと」

 慈愛あふれる文章を綴る、世界的思想家アール・ナイチンゲールの言葉です。
 会社が教えるトークそのものが、あなたを売れなくするのです。

 アール・ナイチンゲールはちょっとだけ昔の人だけど、現代の権威も、こんなことを書いています。
 こちらも何度も引用したこの本から。
 ☆「脳科学マーケティング 100の心理技術」
 
~~~~~~
 あなたの商品が、人々にとって買える価格内であるにもかかわらず売れないとしたら、その一番の理由は人々があなたの言葉を信じていないということだ。
~~~~~~

 この一文を読んだ時には、声を出して笑いましたね。
 「さすが大先生! おっしゃる通り!」ですよ。
 同時に「ザマミロ!」という感覚もありました。


 あなたは苦労の末、何とか見込み客を見つけた。
 そこで最初の一言を口に出す・・・。

 ここが売れるか売れないかの分岐点。
 あなたが生保セールスの世界で食って行けるかどうかは、この瞬間に懸っています。

 しかし!

 先に進めない・・・。
 目の前の見込み客は逃げの言葉を発する・・・。
 「いや~、そういう話はちょっと・・・」
 保険料が払えない、親戚から加入した、この前見直したばかり・・・。

 それはなぜ?
 その答えが引用文の中にある。

 目の前の見込み客が、あなたの言葉を信用していないからです!!!

 あなた、そう言われて、心外ですか?
 でもね、先に進めない、売れないってのは、そういうこと。

 普通に考えてみなさいよ。
 お客をバカにしちゃいけませんよ。誰だって「売りたいがためにこういう言葉を発しているんだ」ってことは、わかっているのです。
 顧客にとって「聞きたくもない、売りたいがためのトーク」を発する人を、どうして信用できるの?

 あなたがお客さんの側だったら、どう思う?
 信用しないでしょ?
 自分が保険屋になったからと言って、保険屋の言うことだけは信用してくれって頼むの?


 私のメルマガだから、ちょっと理論的に先に進んだ話もしましょうね。
 ほんのサワリさけだけど。

 「人々があなたの言葉を信じていないということだ」・・・では、あなたの言葉を信用させるにはどうしたらよいかというと、一般的には2つの要件が必要になります。

 こんなことは、引用元の本を含め、たくさんの本に、同じことがたくさん書いてあるのですよ。
 念のために言っておきますが、そんな「常識」のような事すら知らないで、ビジネスが成立するはずがないですからね。ナメちゃいかんですよ。

 まず1つ目の要件は、「あなた」を信用させること。
 あなたが信用されていれば「お任せします」で終了しちゃう。
 そのための「具体的手法」も、例えば上記引用元の「100の心理技術」の中には・・・30個以上はそこに該当しちゃうんじゃないかな?

 何度でも言いますけど、ビジネスとして成立させるには、それぐらいは最低限知っていないと無理ですからね。
 だから93%が3年以内に廃業しちゃうんでしょ?

 もう1つが「言葉そのもの」。
 「あなたへの信用」と、「言葉がもたらす信用」は表裏一体で、顧客に対して常に相乗効果を発揮する。

 あなたを信用させれば、言葉も信用する。
 言葉が信用できるものだから、あなたを信用する。

 で、ベタな例を出しましょうね。

 「保険の話を聞いていただけませんか?」
 「保障は大切です」
 「自分のライフプラン表を見たことがありますか?」
 「生命保険はとっても高い買い物です」
 「ご家族への“思い”なんですよ!」(ウルセー!!!)

 こんな腐った「売りたいだけ」の迷惑なトークで、信用なんてされるはずがないでしょ?
 だってね、こんなトーク、キャッチセールスと一緒だもん。

 「ちょっとお時間イイですか」
 「あなたのような方にお得な話があるんですよ」

 それと一緒の、唾棄すべきレベル。
 ちゃんちゃらおかしい低レベル。

 ましてやアンケートなんてのは、大昔のキャッチセールスの手法だしね。
 今時、そんなものに引っかかる人なんているはずがない。
 もちろんそんなことをやった時点で信用度はゼロになるに決まってます。
 だから、アンケートを取ることを強要する会社は、極端に離職率が高いのです。

 ましてや高度障害がどうとかなんて、お客にしたら「宇宙旅行に行きませんか?」と言われているのと同じくらいに、唐突だし、自分とは関係ないし、迷惑でしかないのです。


 さて、再度言いますよ。

 会社の教えるトークで、顧客はあなたを信用します?
 あなたが顧客の立場だったら、どう思う?

 私は常にこうやって、顧客の立場に立って、ありありとその時の状況を体感しようと努めて、考えて来ましたよ。
 これが真の「顧客第一」。
 「お前はどうなんだ? 信用されてるのか?」って言われたって、信用される「言葉」だけを使って来たから、週3日の営業で300週間契約を続けられたのです。
 ソニー独立後は月に4日程度の営業になったけど、ソニー時代よりも売れるようになったのです。

 「もし、何かをしようとして、それを完遂する方法どころかスタートする方法すら思いつかず、情報もなく、ローカルモデルもメンターもいないのなら、それをやっている人々の中に自分を置き、彼らがやっていることはすべてやらないこと。特に全員が同意してやっていることはやらないこと」

 そう、その通り。
 あなたが、この世界で食って行きたい、楽しく長く売り続けたいと思うのなら、会社が教えるトークは「絶対に」使ってはいけません。
 理論なく、実績なく(3年以内廃業率93%という実績はある)、顧客無視の、セールス蔑視(使い捨て!)の教育に、幸せがあるはずがありません。

 幸せになりたかったら、顧客に信用されて売りたいのなら、正しい理論を知り、最低限「ビジネス」と呼べるレベルで仕事をしなければならないのです。