「人は感情でモノを買い、論理的にそれを納得させようとする」
購買心理学の初歩中の初歩。
ダン・ケネディが「セールスはすべて数字と心理学でできている」って言ってるけれども、数字も心理学もない「原始人の火熾し」のような、あるいは「インチキ宗教の、ワケわからん修行」のようなビジネスをしている人は、こんな基礎さえも知らない。
・・・売れるワケないですよ。
でね、「人は感情でモノを書い・・・」なのだけれども、商品やサービスによって、感情に依存する度合いは違うのです。
ほとんど感情なんかなしに買う商品もあれば、感情に依存する度合いが非常に高い商品もある。
1980年台に、日本IBMという会社が、日本の全商品の商品魅力度と、全サービスの顧客満足度の調査を行いました。
当時、マーケティングプランナーだった私は、実に興味深くその結果を見ましたね~。
顧客満足度の方は別の機会に書くとして、商品魅力度の調査結果の中に、もちろん「生命保険」もありましたよ。
結果は・・・「家庭用ゴミ袋」と同じスコア(爆笑!)
それほどまでに魅力がないのだから、商品や保障を売ろうと思ったって、売れはしないのです。
その上で。
生命保険と同スコアだった家庭用ゴミ袋・・・買う時の感情依存度は、ほとんどありません。
なくなったらスーパーに行って、いつものゴミ袋をカゴに入れるだけ。
一方、購買の瞬間、感情に強く依存する商品も存在します。
マーケティングプランナーは、それを「感情売り商品」と呼びますが、感情売り商品の特徴は3つあって、それは、
●購買頻度が低い(滅多に買わない)
●購入単価が高い
●内容がわかりにくい
なのです。
・・・生命保険って、モロに3つとも該当しちゃってるでしょ?
「King of 感情売り商品」なのですよ!
だから、パンフレットを陳列するだけじゃ売れない。
それゆえに会社は、高い人件費(地獄の7社の場合は、微々たる人件費)を払って、あなたに売ってもらう必要があるのです。
それなのに!
あなたのセールスって、「パンフレットの一部チラ見せ」なんじゃない?
「パンフレット君よりも稚拙で少ない説明」になっちゃってない?
・・・果てしなく売れませんよ、そんなんじゃ。
だって、感情は全~然動かないもん。
さらに、もし私がパンフレットに書かれている文言と約款をすべて暗記していて、完璧に喋れたとしても・・・客は聞いた瞬間からどんどん忘れて行きます。
つまり「きちんと説明すれば売れる」なんて言うのは、購買心理学の基本とは真逆の、クソバカ極まる教えなのですよ。
こういう基本を知らずに会社の奴隷になって働く・・・アワレだと思いませんか?