見込み客に選択させない?

生命保険営業の本質!

 今日はちょっと「顧客満足度」・・CSについて書いてみましょうね。

 顧客満足度・・正しくは「顧客満足度理論」という、マーケティング理論の最新形です。通常「CS理論」と呼ばれます。

 単に「お客様に満足してもらう」ってことじゃないですよ。
 そう思っていると、マズいことに理論とは正反対の結果をもたらしてしまう・・・でも、ほとんどの日本人が、正反対の認識をしているんですね。

 きっとあなたもそうですよ。
 「そんなことはない」という方、「顧客満足度を向上させなければならない」って言われたら、こんな風に思いませんか?

 「わかってるよ、そんなこと。でも・・」
 
 ●今以上にサービスしなきゃならない
 ●今より時間と手間が掛かる
 ●今より費用が掛かる

 いかがですか?
 上記のように思う人、とっても多いのではないでしょうか。

 実はこれ、間逆なのです。
 CS理論というのは、最新のマーケティング理論ですから、まさに「効率論」。
 つまり、費用や時間や手間を減らすためにあるのです。

 上記を読めば、会社や指導者が何も知らないくせに口にする「顧客満足度」なんて言葉が、いかに空疎でトンチンカンなものなのかが、よ~く分かると思います。
 だから「顧客満足度」なんてことを言われて、その気になってやってしまうと、費用と時間と手間が増えちゃう・・つまりは売れなくなっちゃう。

 怖いですね~。


 で、先日届いた「購買選択の心理学」(バリー・シュワルツ著)という本の中に、こんな一節がありました。

 「ここまで見てきたように、選択肢が限られているより無数にあるほうが、選択による結果は適切なものになるが、満足度は低下する。(中略)もし満足できなければ理由を考える。そしてたどりついた答えによって、自分自身を責める場合が少なくない」

 心理学ではなく、マーケティング理論であるCS理論においても、このことは「公式」とされています。
 要するに、選択肢を狭くしないと顧客満足度は上がらない・・究極にわかりやすく言えば、こうなります。

「契約してもらおうと思ったら、見込み客に選択させてはいけない!」

 「そりゃムチャクチャだ!」・・そう思った方、既成概念をなくして、素直に考えてみてください。
 あなたに最高に満足しているお客様は、こう言います。
 「あなたの言う通りに契約しますよ!」

 この言葉には、2つの重要な事実が含まれています。

(1)見込み客は保険商品や設計については全~然選択していない。
(2)それ以前に「あなた」という商品を選択している。

 つまり、生命保険セールスの本質は、無数に存在する「生命保険セールス」の中から、あなたを「選択」させること
しかし、見込み客に選択させると、満足度は低下する。
 だから、満足度を上げるため(=契約を増やすため)の一番の近道は、選択の余地が少なくて済むように、あなたが見込み客の前に現れることなのです。

 平凡な見た目、誰もが発する通り一遍のセールストーク、型どおりのセールスプロセス・・・そこには多大なる「見込み客の不満」が発生するのだということを、しっかりと認識することが大切です。
 そして、そこから脱却するためにはどうするべきなのかを考え、準備することこそが、我々の本当の仕事なのです。

その具体的な「やり方」を、あなたも知ることができます。
すべてはあなたの思考と意思次第なのです。