紹介の出る「売り方」

生命保険営業の本質!

 先日、会社の月次コンサルティングがあって、その後、林税理士夫妻、スウ3、北條ちゃんという、超ハイレベルのメンバーとの食事会がありました。

 とにかく明るくて賑やかで楽しい(北條ちゃんと亜由美先生が居れば必然的にそうなる!)のだけれども、「この場でないと出ないだろうな~」としか思えない、これまた超ハイレベルな「法人セールス」の話が出て、非常にお勉強になりました。

 具体的なやり方等については、「F難度シライ3」みたいな話になっちゃうから、ここには書かないし、私にはできないし、やり方が違うからやろうとは思わないけれども、「お勉強の大切さ」「いつもそのことばっかり考えている姿勢」は、非常にためになりました。


 さて、では「お勉強」を始めます。

 土曜日にセミナーがあって、懇親会でプルデンシャルの受講生と喋っていて感じたことがありました。
 プルに関しては、私は、好きではないけれども、他のすべての中途半端な会社と比較すると「さすがプル」と思うことが2つ、明確にあります。
 1つは提案する設計の保険料、もう1つは「こうあるべき」という理念の徹底。
 この2つがあるから、1人あたり生産性がソニーの2倍なのですが・・・それは数字上および経営上のことであって、セールスマン各人の成功や幸せとは別だからね。
 でも、「だからこそ」の勘違いの度合いも、他社よりもほんの少し強くなるのよ。

 あ、プル批判じゃないからね。プルの人と喋っていると、それがより明確になるということ。


 ソニーに入って、売り始めて半年ぐらい経った時に、笹井さんや私を採用した所長に聞きました。
 「トヨさん、紹介、出ないんだけど?」って。

 で、この所長は、元広告代理店だから「活動量病」という最悪のウィルスに感染している度合いが極めて低かったから、「もう1回お願いしてみれば?」とか「何度も依頼しましょう!」などというアホアホレベルの答えは、幸いにも返って来ませんでした。
 返って来た言葉は、こんな感じ。

 「私も最初は紹介なんか出なかったですよ。でも、少しずつ出るようになってきたのは、契約者数が増えてきたから。契約者の中のほんの何割かが紹介をくれるのだから、母数を増やすしかない・・・五十田さんは毎週契約を入れているから、それが一番の近道だと思います。
 あと、笹井ちゃんや五十田さんがわからないことを、私にわかるわけがないのだから、質問しないで下さい。その代わり、雑用や保全は私に言って下さい。やりますから。その分、売ってきて下さい」

 何度も言っているように「紹介貰え」「お願いしろ」で紹介が出るなら、みんな金持ちになれちゃいますよ。それって、結婚できない独身男に、「嫁貰え」「嫁になってくれとお願いしろ」と言っているのと変わらないもんね。

 だから、所長からそう言われた私は、素直に考えましたよ。
 「そうか、みんなわからないんだな。だったら私が、マーケティングプランナーとして考え、試行錯誤しながら結論を導き出そう」って。

 ということで・・・まず考えるべきは「原因と結果」。
 何事も原因があって、相応の結果が出る。
 「紹介を貰えた」「貰えない」には、その原因・・・つまりは「売り方」について考える必要があるのです。

 ところが、この話になると、それを言う人もいるのですよ。
 この場合に出てくる言葉は2パターンのいずれか。

 まず、地獄社の場合はこうなる。
 「お客様第一で、誠意を持って売るから、紹介も出るのよ!」
 ・・・死ねや! でしかありません。
 腐った1000円のレタスを売っておいて、誠意もクソもネ~だろがっ!

 そして、外資系の場合はこうなる。
 「時間を掛けて、丁寧に売るから、紹介が出る」
 ・・・まあこれも、所詮は「アホか?」でしかありません。
 なぜなら、正しい理論とは真逆だから。

 少々難しい話になるけれども、紹介が出る可能性は「契約時のCSI(顧客満足度指数)」に比例する。契約時のCSIに最大の影響を及ぼすのは「メンタルエナジー」と呼ばれるもの。そのメンタルエナジーは、時間の経過につれて下がって行く・・・。
 だから、初対面(または初回の商談)から契約までの時間が長くなればなるほど、紹介は出なくなるのです。

 とってもわかりやすく、極端な例を言うよ。

(A)「五十田くんのことは信用してるから、『これに入れ』って言ってよ。入るから」と言って、すぐに契約してくれた人

(B)プレゼン後、半年逃げ回っていて、電話にも出てくれなくなったのに、間違って電話に出ちゃって、渋々契約した人

 AとBだと、どっちの人が紹介をくれると思う?・・・って聞くと、みんなAって言うのよ。
 素直に考えたら、それは当たり前のこと。
 AとBだと、契約までに掛かった時間はAの方がはるかに短い・・・ってのも、誰でもわかるよね。

 だから、紹介を得るためには、まずは、「いかに契約までの時間を短縮させるか」を考えなければならない・・・正しい理論とは、このように明快なものなのです。


 で、もちろん上記は、「経過時間」だけを要素にした極端な比較だけれども、実際のセールスの現場においても「細かな差」はたくさんあるのですよ。
 その根本的な部分での「勘違い」が、プルの人と喋っているととってもわかりやすい・・・という話から始まったんだけど・・・続きは明日以降で。
 お楽しみに~。