初めての法人契約

生命保険営業の本質!

前回の「1日で一気に売れるようになる10時間セミナー」に、法人営業専門の方が1名、参加下さいました。

私は、昨年まではずっと個人保険専門でしたので、法人相手の高度なノウハウは持ち合わせていません。
でも、喋っていて確認できました。
基本はやっぱり変わらないということが。
「感じていた疑問点や不満な点を解消する道が開けて嬉しいです」とのご感想をいただき、私も本当にうれしく思っております。

そう、理論に沿った基本を喋っているのですから、個人だって法人だって変わるはずはありませんよね。

ということで、今回は、個人保険専門の私が、初めて法人契約を獲得した時のことを書いてみようと思います。

1995年の8月、保険セールスになりました。
9月1日から保険販売を始め、初めて法人契約を頂戴したのは12月のことでした。
さして大きな契約ではないですよ。でも、個人保険の5世帯分くらいはありましたから、そりゃ、ものすごく嬉しかったですよ。
コンテスト期間中でしたしね。

で、いきなり結論めいたことを書いてしまいますが、その時の状況は以下の通りです。

●「契約しようと思う」と言われるまでの社長さんとの面談会数:1回。

●社長さんとの面談時間:長くてもせいぜい30秒ぐらい。

●喋った内容:なし。挨拶と名刺交換のみ。

●その後の経緯:社長さんから「保険のことで、来てほしい」と電話があった。出向いたら「この保険に入ろうと思う」と言われた。


・・・「ただのラッキーじゃん。そんなのを自慢するなよ!」

そう思う人がいても当然です。
私だって、当時も今も「ラッキーだったな~」って思ってますから。

でもね!・・なんですよ。

何もしないで、挨拶と名刺交換だけで、社長さんの方から電話を掛けて来てくださるはずがないでしょ?
ちゃんとマーケティング理論に沿って準備をしていたからこそ、そういうラッキーを生かせたのです。
それは、はっきりと、自信を持って言えます。

何をしたかって?
カバンの中に、ちゃんと「社長さん用」の封筒を1部入れておいたから(個人用のものは30部入っている)、名刺交換の時にそれを渡したのです。
その封筒を奥様が見て、「この人に連絡したの? この保険に入るの?」って社長に聞いて下さった・・・。
それで契約になりました。

ラッキーでしょ。

でも、名刺交換して、「お伺いさせて下さい」って電話して、OKを貰って、訪問して色々なことを喋って、気に入られて、保険の話ができることになって、色々なことを訊いて提案して、何度もクロージングして、契約・・そこまで行く過程においても、やっぱりラッキーが必要なんじゃないですかね。
しかも、何度ものラッキーが必要な気もします。

訪問させていただいた時、社長さんは、
「早稲田中学、早稲田高校なのに慶應なんですね」
「池波正太郎、私も好きなんですよ」
と言って下さいました。
「私」という唯一無二の「商品」を説明するパンフレットを既にお渡ししていたからです。
そして、「この保険で、私の年齢だといくらになるの?」と聞いて下さいました。
保険設計と契約のメリットが書かれたものを、既にお渡ししていたからです。

10年間、広告屋でしたからね。
マーケティング理論に沿って、見たくなる、欲しくなるような広告を作っていつも持っていました。
だからこそ掴めたラッキーです。
要するに、お客様のことを考えた上で、ちゃんと準備していたのですよ。
単なるラッキーではありません。想定内のラッキーです。

理論を知っていたから、それに沿って、当然のことをしたまで。
でも、理論を知らないと「何度も訪問しろ」「アポ取ってナンボ」「親しくなれ」なんて、契約とはむしろ逆の方向に進んで行っちゃうワケですよ。

個人でも法人でも、それは同じです。

ラッキーをしっかり掴むべく、無駄な外出や、マイナスにしかならない訪問などせずに、デスクに座って本当の「仕事」をするべきなのです。