罪深き言葉

生命保険営業の本質!

 あなたが会社でよく耳にする言葉で、正しいことが2つだけあります。
 たった2つだけだけどね。

 その内の1つは「契約を取ったら紹介を貰いましょう」。
 うん、もちろん間違ってない。

 でも、ある意味、「紹介」という言葉は、最も罪深き言葉の1つでもあるのです。

 生保セールスになった時には、誰だって同じようなことを思うのですよ。
 「友だちと知り合いで3ヶ月ぐらいは持つな。でも、せいぜい3ヶ月。半年も経ったら、確実に行き先がなくなる」・・・って。
 だから、当然のごとく、指導者に訊くワケですよ。
 「・・・そうならないためには、どうしたらイイんですか?」

 ここで返って来る言葉は「紹介を貰いましょう!」。

 「貰いましょう!」で紹介が貰えるのなら、廃業する人なんていないですよ。
 その結果、あっという間に行き詰まって、廃業してしまう人が後を断たない・・・。
 だから、安易な「紹介を貰いましょう」の言葉は、実はとっても罪深き言葉なのです。

 私も、売り始めて間もない頃に、私や笹井さんを採用した所長に言いました。
 「トヨさん、紹介、出ないんだけど?」って。
 所長は、優秀じゃないけどマトモな人間だから、こう答えてくれました。

●自分も簡単には紹介は貰えなかった。

●徐々に紹介が出るようになったのは、契約者の母数が増えたから。五十田さんは毎週挙績を入れているのだから、それが一番の近道。

●笹井ちゃんや五十田さんがわからないことが私に分かるはずがないのだから、聞かないでくれ。その代わり、保全や不備書類の出し直しなどの雑用は私がやるから、遠慮なく言ってくれ。

 まあ、とってもマトモな答えです。
 だから、こう思いました。
 「だよな。マトモな答えなんか、ソニーにあるはずがない。だったら、マーケティングプランナーとして、自分で『紹介が出る方法』を探そう」。

 でもこれは、ある程度の経験が必要だから(検証するためのデータが集まるまでに時間が掛かる)、なかなか「やり方」が確立できなかったけれども、ソニー時代の後半(5~6年目)は、必然的に「ほぼ紹介だけ」で契約を入れることができるようになりました。

 「ビジネスはすべて理論と数字でできている」(ダン・ケネディ)なのだから、もちろん「紹介」だって、理詰めで考えていかなかったら正解にはたどり着けません。
 だから「紹介を貰いましょう」だけでは話にならないのですよ。それって、私にしたら、「彼女を作りましょう!」「嫁さん貰いましょう!」って言われているのと一緒です。掛け声だけじゃ、どうにもならんもん。

 まず考えるべきは「どういう売り方をすれば紹介が出るの?」ってこと。
 私以外に、これを言っている人を見たことがないけれども、何事も原因があって結果が出るのだからね。口先だけの「こういう言い方」や、「ペンと記入シートを差し出して・・・」みたいな小手先のことでは、紹介なんて貰えませんよ。

 どういう売り方をすれば紹介につながるのか・・・3つあります。

1、契約になるまでの時間が短い。

 専門的な話になるけれども、「メンタルエナジー」が高い状態=「CSIが低下していない状態」で契約するからこそ紹介が出やすくなる。そこに最も影響を与える項目は「時間」。契約までに時間を掛けてしまうと、紹介は一気に出なくなる。

2、ターゲットが明確

 これも、詳しく書くと膨大な文章量になっちゃうからエキスのみを書きます。
 売り手・買い手の双方が「あなただから」があるからこそ紹介が出る。そして、ターゲットの周辺にはターゲットがたくさんいるから紹介が出る。
 マーケティング的には、基礎中の基礎の話。

3、継続的なコミュニケーション(ツール)がある。

 私が、ソニー卒業の半年くらい前から始めた「メルマガ」は、紹介入手のためには、ものすご~く効果的でした。まあ、これも、この程度にとどめておきます。書き始めると切りがないから。
 ただし、「保険のことでお困りでしたら何でも言って下さい」とか「保険のマメ知識」みたいなメルマガなんて、逆効果にしかならないよ・・・ということだけは書いておきます。

 以上が、紹介を貰うための「前提条件」で、セミナーだとこの後、45分にわたって「紹介入手」のみに的を絞って語られることになります。

 私たちがやっているのは「ビジネス」ですからね。
 「紹介を貰いましょう」「貰えませんでした」のような、幼稚なレベルじゃ話にならんのですよ。
 そんなレベルだから、「紹介を貰いましょう」などという言葉でさえ、廃業に導く罪深き言葉になっちゃう・・・。

 いい加減、そんなアホバカレベルからは脱却して下さいね。