受講して間もない人のプレゼンテーションを聞く機会がたまにあるけど、セミナーを受講したのにも関わらず、「そんなんじゃ絶対に売れね〜ぞ! 根本的な勘違いをしてるじゃん!」というケースが・・・結構多いのです。
私が与えた「型」をそのままやる人は問題ないのだけれども、そこに、間違った「プレゼンテーションとはこういうもの」という既成概念から来る「余計なもの」を付け加えちゃう人がいる。
そういう人は・・・何が問題なのかと言うと、その「余計なもの」がプレゼンテーションの主旨だと勘違いをしているのですよ。つまりは、根本的な勘違い。
私は、ソニーに入った時から、所長に「プレゼンは名人です!」と言われていました。
売出し前の研修中にプレゼンテーションをやらされたけど、一発目で所長から「私よりも上手です」と言われましたからね。
最初にやったセミナーは「三洞のハイパープレゼンテクニック」だし、最初に書いた本も「図解 モノを売る! プレゼンの極意」です。
しかも、慶応の文学部国文科で「天才イソちゃん」と呼ばれた男。日本語のエキスパートですよ。
だから、セールス技術や購買心理学に加えて、日本語研究のレベルで言葉を精査できるセミナー講師は・・・間違いなく私しかいないと自負しています。この分野においては断トツの第一人者だと思っています。
実は来年、その分野で東京大学の大学院を受験しようかと思っているのですよ。マジで。
オタクで、強烈にシャイで、人前で全然喋れなかったのに、プレゼンテーションの会社を立ち上げて大成功しているダスティン・マシューズという人がいます。アメリカの「成長企業100選」みたいなやつに選ばれるほどに成功していて、今やプレゼンテーションの権威になっちゃってる人。
この人が、こんなことを言っています。
〜〜〜〜〜〜
・・・かつてセミナーで、プレゼンテーションを組み立てて聴き手に伝えることに関して、「絶対間違いないということがあるでしょうか」と訊かれたことがある。
答えは「ある」だ。
プレゼンテーションの経験を積めば積むほど確信するようになったのは、次のことだ。
「教えれば教えるほど、売れない」
〜〜〜〜〜〜
この一文を読んだ時にも、「やっぱ、オレって天才!」と思いました。
私はセミナーで、プレゼンテーションにおける重要性は、
1、何を喋るかよりも、何を着て喋るか
2、何を喋るかよりも、何を喋らないか
と言っています。
上記で、『間違った「プレゼンテーションとはこういうもの」という既成概念から来る「余計なもの」』・・・と言ったのは、まさにダスティン・マシューズが言うところの「教えれば教えるほど、売れない」ということ。
みんな、プレゼンテーションで、必死になって「商品について教えよう」としちゃってるでしょ?
だから売れないのよ。
「教えれば教えるほど、売れない」のです。
これが真実。
「プレゼンテーションとは、目隠ししている人の手を引き、すんなりとゴール(=契約します!)まで連れて行く行為」・・・私の名言です。
スーパーセールスマンたちは、見事なまでに「商品説明」をしないのよ。
つまりは「教えようなんて全然していない」ってこと。
でも、聞き手は、完全に納得する。
そして「こんなに分かりやすい説明を聞いたのは初めてです!」と感激する。
「売るプレゼン」という、ダスティン・マシューズとダン・ケネディの共著があるけど、ダン・ケネディはこう言います。
「顧客の関心のないことを喋った瞬間、セールスは終焉を遂げる」
つまりは、「何を喋るか」の前に「何を喋ってはいけないのか」を知る方が、はるかに重要なのよ。その「何を喋ってはいけないのか」の典型が「商品説明」。
でも、アホな会社は「ちゃんと説明すれば売れる」などという、あなたを廃業に追い込む、バカで間抜けな、正解とは真逆のことを教える・・・。
そんなクソな教えの被害者になっちゃ、ダメなのですよ。