マーケティング不在!

生命保険営業の本質!

以前、401Kの仕事で、東京海上日動(あんしん生命じゃなくて損保の方)の本社の方と仕事をしたことがあります。

東大出身で、見た目もよくて、しかも声が良くて喋りも上手。
「エリート社員ってのは、こういう人の事を言うんだな~」って思いました。

でも、そういう人がたくさんいても、研修生(損保会社には必ずある制度。一定の売上基準を3年程度継続すれば、代理店として独立できる)のほとんどが、卒業できない。

理由は明白で「マニュアル及び教育にマーケティングが不在だから」

ニッセイさんだって同じでしょ、きっと。
中枢部には、偏差値が高くて頭もよくて、仕事もできる方がたくさんいるはずです。
でも、セールスのマニュアル及び現場の教育にはマーケティングが不在だから、2年以内に9割が辞めちゃう・・・という実情があるのです。


で、あらためて「マーケティング」。

マーケティングって言葉、知らない人はいないけど、「日本語に訳してよ」って言うと、ほとんどの人が答えられない。
漠然としたイメージでしか認識できていないんですね。

そこで、まずはWikipediaより。

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最も広く知られているフィリップ・コトラーの定義によれば、「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセス」である。
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ムズカシイ・・・。これはかなりマクロ的な広義の定義です。
学問でもあるから、広義な解釈も、狭義の解釈もあるのです。

で、続けてこう書かれています。

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その究極的な目的については、経営学の大家ピーター・ドラッカーが述べた「セリング(単純なる販売活動)をなくすことである」という考え方が代表的である。
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出ましたね、ドラッガー大先生の有名な一言。
「マーケティングとは、セールスをなくすことである」

要するに「買って下さい」ではなく「売って下さい」と言わせるのがマーケティングであり、「そうしなかったら、売れないよ」と、大先生は言っているのです。

「買って下さいではなく、売って下さいと言わせることがマーケティング」なんだから、マニュアルや会社の教えは、まさに「マーケティング不在」ですよね?
だから、そんなものを信じていたら、売れないに決まっているのです。

そして今日、ダン・ケネディおじさんからメルマガが来ました。
そこにはこう書かれていました。

「マーケティングとは、狙いを定めた人に対して的確なメッセージを最適な方法で伝えることだと定義したと思います。・・・」

いつ、そう定義していたんですか?
見過ごしちゃったな~。

いやはや、しかし何ともわかりやすいではありませんか!
しかも、私たちのビジネスにまさにピッタリの表現です。

でもね・・・

●狙いを定めた人に対して

これ「ターゲット設定」ですよ。
「誰にでも」は間違いだし、ぼんやりとした「たくさんの人に」でも間違いなのです。
でも、マニュアルには、本来最初に出て来るべき「ターゲット設定」の言葉が、どこにも、一言もない!
だからクソの役にも立たないです。

●的確なメッセージを

金太郎飴の、画一的で陳腐でウザい保険屋言葉なんかじゃ、全~~~然通用しないから、多くの人が売れず、苦しみ、辞めちゃうんでしょ?

●最適な方法で伝える

伝える方法(メディア)はたくさんあるし、アプローチの手法も数えきれないほどのバリエーションが存在するのに、教える方がそれを全~~~然知らない。
選択肢さえ知らないのだから、「最適な方法」なんて教えられるはずがない。
その結果、多くの人が、「電話して、話を聞いて下さいって言って、断られて、行き先と友達をなくす」というワンパターンのドツボに嵌るのです。

そしてそれを解決する言葉も一つしか知らない。
「活動量だ!」
まさに馬鹿の一つ覚え。
滑稽でしかありません。チャップリンの世界ですよ、これは!


あなたの配偶者や兄弟が、
「マーケティングなんて全然わかんないけど、とりあえず事業をやろうと思う」って言ったら・・・必死になって止めますよね。

さて、あなたのビジネスはどうですか?
マーケティング不在になってはいませんか?