脱出しないと、お先真っ暗・・・

生命保険営業の本質!

前回の記事は、「クロージングの心理技術21」の本から引用して書きましたが、引用したくなる箇所だらけだったので、つい書き過ぎてしまいました。

引用したって言ったって「はじめに」の最初のブロックだけなんですよ。

で、つい先程、その先を読みました。
そうしたら、その先のたった3ページだけで、記事が書けてしまいます。
今回はこの3ページからの抜粋だけで、記事を書きます。

では、行きますよ。

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高いスキルを持ったセールスパーソンとは、ただ商品知識があって客に商品を売ろうとしているだけの人ではない。
彼らは研究室にいる科学者なのだ。
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こういうレベルじゃなかったらダメなんですよ!・・・と、ホイットマン先生は言っているのです。

ところがね、科学どころか、実態すら全然ない「活動量だ!」の世界でしょ。
しかも、「何度も会え」「時間を掛けろ」みたいな、「明らかに真逆の、売れない方法」でしょ。
さらには「愛」とか「使命」とか、「お預かり」とか「お届け」とか・・・。

もうホント「まともなビジネスの話、しましょうよ」って感じですよ。
そういう世界にいる方、脱出しなかったらお先真っ暗ですからね。

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 実を言うと、セールスパーソンのほとんどは昔ながらの無味乾燥なセールス本にある手法しか使っていない。いわく「自分が話すよりも相手の話を聞く」「相手の関心事を察知し、それを話題にする」「まず世間話をし、売り込みに移るのはその後」「明るく感じのいい態度を保つ」「服装に注意を払う」「ターゲットを絞る」「常に売ることを追求する」
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最新の科学的手法になると「ターゲットを絞る」でさえ、「そんなもん、基本中の基本であって、その先を行かなきゃダメなのよ」になっちゃうんですね。

そうなんですよ。
「どうやって絞るのか」が重要なのであって、単に「ドクターマーケット」とか「相続対策」なんて言ったって、それは単なる「希望」でしかないですから。
ましてや「保障が必要な世帯」なんてのは、ただ単にマーケット全体を述べているに過ぎません。

ところが会社の教育は、ターゲットの「タ」の字もないですからね。
どんだけ遅れてんの?・・・なのです。

その他の「相手の話を聞く」とかについては、当然ながら、アホ過ぎて言及する気もなし。
そういう世界にいる方、脱出しなかったらお先真っ暗ですからね。

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 これから私が伝えようとしているその情報・・・21の原則・・・は、私などよりはるかに頭が切れる熱心で尊敬に値する多数の消費者心理学者、社会心理学者が何十年もかけて検証を続けたその結論だ。その結論は、想像しうるあらゆる種類の製品やサービスについて現実社会の中でその効果が実証されている。
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私、20年前に生保セールスの世界に入りましたが、その前の10年間はマーケティングプランナーでした。
だから、日々、「マーケティング理論」「消費者動向」「消費者心理学」「購買心理学」「消費者データ」「アンケート調査結果」のようなものに囲まれて仕事をしておりました。
そして、営業経験ゼロ、お客様と電話で喋ったこともない状態でこの世界に入りました。

そういう状況で、入社の1ヶ月前に、自分のマーケティングプランを作り始めた時に感じたことは、

「ああ、まさに消費者心理学の世界だな。形がない商品だし、ニーズやウォンツが極端に低い商品だから、ゴマカシは効かない。その代りに、色も形も流行もないから、理論に沿って、理論のエキスだけ積み重ねてやれば、間違いはないはずだ」

というようなものでした。

だから、小手先のことは排除して(商品に色もデザインもないし、趣味や嗜好性が決定要因になる可能性はほぼゼロだから、考慮する必要はないと推測・仮定した)、理論のエキスだけ採ってマーケティングプランを作った結果、週3日の営業でも300週間契約は途切れなかったのです。

ということで、今回の記事で言いたかったことはこれ。

「掛け声や迷信やおまじないや、見せかけの愛や使命といった、売れなくてストレスばかりが多い精神世界に留まりますか? それとも理論ありきの計測可能な“まともなビジネスの世界”に脱出しますか?」

ということなのです。
そういう世界にいる方、脱出しなかったらお先真っ暗ですからね。

最後に。
この本についてお知らせすべき情報を3つ。

1つ目。
本の帯にはこんな一文があります。
「消費者は、どういう心理から、契約に至るのか?」

あなたも知りたいですよね。
でも、そういうことを考えずにセールスしている人が大半なのです。
それって、ものすごく損でしょ?
しかも会社は、それとは真逆の、役に立たないこと、間違ったこと、「古臭過ぎて、もはや使えないこと」ばかりを教えます。

そういう世界にいる方、脱出しなかったらお先真っ暗ですからね。

2つ目。
著者のホイットマン大先生は、かつて、保険会社の専属コピーライターだったんですって!
本文中にも「本書は対面セールスに焦点を当てている」と、書いてあります。
だから、「なるほどね~」の箇所だらけなのも当然なんですよね。
同時に、そのホイットマン先生が「古臭過ぎてもはや役には立たない」と言っていることをやっている人が大半なのが、日本の生保セールスの世界なのです。

そういう世界にいる方、脱出しなかったらお先真っ暗ですからね。

3つ目。
この本の英語の原題は「ブレーンスクリプト」なんですって。
邦題の「クロージングの心理技術21」とは、かなりニュアンスが違いますね(と、私は感じます)。
「かなりベタな、使える基礎知識」ばっかり書いてあるな~・・・と感じました。
内容は、難しくないと言うか、至って基本的なことが、わかりやすく解説されています。

でも、そんなことさえ、会社は教えないんだよね~。
知らないから教えられないのは当然ですけどね~。

そういう世界にいる方、脱出しなかったらお先真っ暗ですからね。

どっちの世界で仕事をするか、それはあなた次第なのです。