「あなたに合ったセールス」こそが必要

生命保険営業の本質!

新入社員が来たので、色々と基本的なことを教えつつ、適性を見なければなりません。

この「適性を見る」というのは指導者として「最も大切なこと」です。
マーケティングやセールスのスキルを教えるのは当たり前のことなのですから。

「この人はどういうやり方が適しているのか」を判断し、その「やり方」を、理論に基づいて、相手が納得できるように伝える。
だからこそ、経験を重ねるにつれて、本人がさらにその「やり方」を自分に合わせてカスタマイズし、より効率の良いシステムに仕上げて行くことが可能になります。

でも、ほとんどの場合、指導者はそんなことは言わない。
基本的なことを何~もわかっていないから、会社の「売れない教え」を、誰に対しても一律に、壊れた再生装置のようにただただ繰り返すのみ。
おまけに、「理論とは真逆の売れないセールススキル」まで強要する。

「3年以内廃業率93%」という結果になるのも、ごくごく当然のことなのですよ。あなたはそんな「即死への道」に嵌ってはいけません。


そうしたアホな指導者の話ではなく、基本的で重要な話を。
「適性を見る」というのは、セールスにおいても最も大切な作業になります。

例えばダン・ケネディはこんな風に表現しています。
本はこちら。今なら送料のみの550円!

「ダン・ケネディが教える~小さな会社のためのマーケティング入門」

入門書だからとってもわかりやすいですが、加えて、10の具体的な事例が書かれていて、「そのどれもが」生保セールスビジネスにとっても、ものすごく直接的に役に立ちます。
レストランとかカイロプラクティクとかの事例について「それは自分には関係ない」と思ってしまうのは、マーケティングの基本がわかっていない証拠。
私なんかが読むと、「まさに生保セールスでも一緒!」なのです。

では、具体的事例に入る前の「入門書」の部分から引用します。

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【「メッセージ」~それは相手にマッチしているか?】

<餌を獲物にマッチさせる>

 前の章で話したように、引き寄せたい獲物が決まれば、それに適した餌を選んだり、作ったりできるようになる。マーケティングにおいて“餌”は2つのものを意味する。あなたのメッセージと、ダイレクト・レスポンスを誘発するために、何であれあなたがオファーする“もの”だ。(中略)

 ほとんどの実業家は、広告やマーケティングを行ってもまずい結果に終わる。
その理由は、引き寄せたい獲物に対して、まったく餌を置かないか、お粗末な餌を置くか、あるいは間違った餌を置くからだ。(中略)

 お粗末な餌というのは、退屈でつまらない、魅力に欠ける餌のことだ。
“保険に入る方法”についての無料レポートは、お粗末な餌にあたる。“すべての相続税を合法的に回避する方法”についての無料レポートの方が、もっといい餌かもしれない・・妥当な獲物に対してなら。(中略)

 狙った獲物にそぐわない間違った餌とは、例えば若い夫婦を引きつけたいのに相続税についての無料レポートを送るようなものだ。
 もちろん、これは(今のあなたならもう)とてつもなく明白で初歩的な誤りに見えるだろう。それでも広告全体の90パーセントは、これら3つの餌の誤りのうちのどれかを含んでいるのだ。(中略)

 ほとんどのビジネス・マーケティングは、洋服で言えばフリーサイズのように誰にでも合うようにできている。そして、ほとんどのマーケティングは、万人向けの1つの小冊子、1つのカタログ、1つのWebサイトといったように、汎用の手段で行われる。
 しかし、決してフリーサイズがすべての人にフィットすることはない。魅力があるのは、私だけに送られてくるメッセージなのだ! メッセージを見た途端、私は驚きで飛び上がるだろう。なにしろ、それは明らかに私に向けられた、私についてのもので、私自身や、私の悩み、不安、情熱、希望にマッチしているのだから。
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え~と、最初に念のために書いておきますが、上記引用の「無料レポート」という言葉を見て、「自分は無料レポートを使っていないから関係ない」などと思うような脳硬直状態の人は、生保セールスの仕事は諦めた方がよいでしょう。
偏差値や学歴なんてものは関係なく、こういう人を「頭の悪い人」と言います。
起業家としてのビジネスは無理ですから、固定給や時給を貰える仕事に就くことをお勧めします。

だってね、上記の“餌”っていう言葉は、そのまま「何を言うのか」「セールストーク」に置き換えて、すんなり理解できる文章ですよ。
もちろん上記の文章は、それよりもレベルの高い話をしていますけどね。
そう思って読んで下さいね。

で、上記の文章を引用していて、「これは1回では終わらないぞ」と思いました。重要な言葉、解説すべき言葉が多過ぎて。
だからまずは、今回の主旨の部分について書きます。

まず大切なのは「狙った獲物」という言葉。
マーケティング用語で言うと「ターゲット」ですよ。
どんなビジネスにおいても、ビジネスの第一歩はターゲット設定から始まる。
それがないから「3年以内廃業率93%」なんでしょ?

「顧客第一」・・会社は言いますよね。
でも、それは単なる掛け声しかない。
なぜなら、すべてのビジネスの第一歩である「あなたのお客様は誰?」の教育、指導をせずに「客なんて誰でも一緒」の教育をしてるでしょ。
これが顧客無視、顧客蔑視でなくて、何だと言うの?・・ですよ。

「獲物」が決まるから、獲物に合った「餌」が決まる。
決まらなかったら、話にならない。メダカに肉の塊をあげても食べられないし、ライオンにパン屑投げても見向きもしない。
そういう状態で、ほとんどの人がセールスをしちゃっているのです。

さらには「お粗末な餌」。
ダン・ケネディは「退屈でつまらない、魅力に欠ける餌のことだ」と書いてる。
それは、「保険の話を聞いていただけませんか?」「保障は大切です」に代表される、低劣で粗雑な言葉ですよ。

なぜなら顧客無視だから。
フリーサイズの洋服のように「誰でもOKですよ。客なら誰でも一緒だって、私は思ってるから」って宣言しているような言葉だから。

「適性を見る」というのは、セールスにおいても最も大切な作業だと書きましたが、そこには3つの意味があります。

まずはあなたの適性。
身長175センチで50キロそこそこしかない私は、スポーツをするなら相撲じゃなくてマラソンを選びます。
自分に合った方法じゃないと、成功なんて絶対にできませんよ。

次に顧客への適性。
私に合わない人は、顧客になってはくれません。
ノーネクタイ、ヒゲ面、赤メッシュ、不遜な態度の生保セールスは、銀行マンには嫌われますが、広告屋や音楽産業の人には好かれます。

そして最後に、顧客の適性。
「獲物」に合った「餌」=「言葉」を用意するから、保険が売れる。
獲物が見えていないから、売れない言葉を発してしまうのです。

だから、最も大切な「自分」と「お客様」の「適性を見る」ことは、生保セールスビジネスの成功にとっては不可欠のことなのです。

ちなみに。

セミナー受講生の方々はおわかりのように、私は上記を「エサと魚の関係」と表現しています。
対して、ダン・ケネディは「獲物と餌」。

やっぱりダンおじさんの方が肉食系っぽいですね。