前々回、「FF」の話を書いて、たくさんの反響をいただいたから、続けて
「FF 3つのポイント」という記事とメルマガを書いたら、さらなる反響をいただきました。
やっぱり、わかりやすくポイントをズバッと言う・・・しかもその内容が、今まで自分が思っていた常識と正反対だったりすると、反響は大きくなるものですね。
ということで、今回は「喋り」の3つのポイントを書いてみたいと思います。
正しいセールスプロセスにおける「喋り」の機会は、2回しかないわけですよ。
アプローチトーク(OIトーク)と、プレゼンテーション。
で、アプローチトークはターゲットとサービスメニューによって準備しますし、プレゼンテーションは7つのステップで構築しますが、そうした「正しい手順」の前の、基本となる3つのポイントについて、お知らせします。
<1>「何を喋るか」の前に「誰に喋るか」
まさに「ターゲット」ですよね。
多くの人は、ターゲットが明確じゃないから、アプローチでの「正しい喋り」とは真逆になっちゃっているのです。
手順に沿ってターゲット設定を行うと、2つ、人によっては3つのターゲットが決まります。
3つのターゲットが明確なら、ターゲットに合わせて、喋る言葉も必然的に3パターンになります。
そして、相手からの反応は「やります」か「やりません」のどちらか。
これが、一瞬にして結果が出る、明快な「ビジネスのシステム」です。
ところが、ターゲットが明確じゃない人は、誰に対しても同じ言葉を喋っちゃう。
しかも、誰彼かまわず、「保障の大切さ」だの「ライフプラン」だのといった「禁句」を口にしちゃう・・・。
禁句を言っちゃってるんだから、当然のことながら、ほとんどの場合、気乗りしない返事が返って来る・・・。
そこから、相手の言葉に合わせた、パターン化されていない、場当たり的な応酬トークが始まる。
その結果、顧客満足度指数は一気に下がり、「保険屋、ウザい」・・・。
「今、どのターゲットに向けて喋っているのか」という明確な認識がなかったら、「何を喋るか」が決まるはずがないのです。
いいですか。これが「正しい手順」ですからね。
<2>「何を喋るか」の前に「何を喋らないか」
プレゼンテーション台本の添削作業を行うと、ほぼ全員が「添削」じゃなくて、「削ばっかり!」になります。
大体いつも3分の2はカットされますね。
つまり、ほとんどの人が「余計なこと」ばっかり喋っちゃっているのですよ。
「余計なことを喋る」=「成約率の低下」ですからね。
これはものすごく重要な問題ですよ。
折角プレゼンテーションまで来たのに成約にならない・・・そんなもったいないこと、私、絶対にしたくありません。
だから、単純にこう思って間違いありません。
「長い話は決まらない!」
調査結果では、限界は20分。
さて、あなたの話・・・長くありませんか?
<3>「何を喋るか」の前に「どの順番で喋るか」
生命保険のセールストークですからね、喋る内容なんてものは限られます。
何も突飛なことを喋るわけじゃないし。
あ、念のため言っておきますけど、「たとえ話」は「禁句」ですからね。
ヘタな「たとえ話」をやると顧客満足度は急速に下がります。
そんなこと、やっちゃいけませんよ。
で、喋る内容は限定されている上に、前述したように、「余計な話」を削除したら、喋るべきことなんて、誰でもほとんど一緒になります。
事実、アプローチトークは売り手のサービスメニューやターゲットによって変わるけど、プレゼンテーションの台本は、添削後はほとんど同じになります。設計内容によって微妙な差が出るだけです。
では、上手な人(売れる人)とそうでない人の差はどこにあるのか・・それは「喋る順番」です。
「プレゼンテーション→成約」という流れは、「目隠ししている人の手を引いて、安心してゴールまで連れて行ってあげるようなもの」です。
だから、「一歩一歩、普通に歩くように」なら、聞き手も安心して「成約」というゴールにたどり着きます。
「一歩一歩、普通に歩くように」・・・これが「喋る順番」ですよ。
下手な人は、「何を喋るか」ばかりを気にして「喋る順番」を気にしない。
「あれも言わなきゃ、これも言わなきゃ」で、喋る順番が錯綜しちゃってる。
目隠ししている人をグルグル回らせたり、後もどりさせたり、いきなり「ジャンプして下さい」みたいなことをしたら・・・ものすごく不安になるに決まってます。
で、どうなるか。
「こんな状況、イヤ。早く終わらせてほしい」という意識が芽生えちゃう。
・・・そうなったら、絶対に成約にはなりません。
だから、前にも書いたけど「・・・。あと、・・・」ってのは禁句なんです。
「こうだから、こうです。こうだから、こうです」と一歩一歩前に進まなきゃいけないのに、「・・・ですよね。あと、・・・」だと、後戻りしちゃってますから。
「並列で喋る」でさえダメなんですよ。箇条書きを言葉にする時にも「適切な喋り方」があるのです。ましてや後戻りを「感じさせるような」喋りは、成約から遠のくばかりなのです。
以上、喋りの3つのポイントでした。
これを読んで「ヤバイ!」と思ったあなた、「もったいないセールス」にならないように、しっかりと理論を身に付けてくださいね。