契約までの「ハードル」

生命保険営業の本質!

 あなたもAmazon、利用しますよね。

 私、Amazonからの箱が届かいない週って、ないと思いますよ。
 本はごくごく頻繁に注文するし(今年に入ってから既に10冊注文した)、何でもAmazonで買うようになっちゃったから。

 セミナーを受講すると、たくさんの「必読図書」「参考図書」を提示されるから、みんなそれを買うのだけれども、以前は「本屋に行って探します」とか「売っていませんでした」なんて連絡が来ることがありました。
 その度に、「何を間抜けなことを言ってるんだ? Amazonにまとめて注文しろよ!」と言っていましたが・・・今ではそんな人はいなくなりました。
 それだけAmazonの常用者が増えたということです。

 Amazonが世界の小売業界を席巻しちゃった理由は色々ありますが、根本を言ってしまえば「マーケティング力」ですよ。
 そして、経営者に既成概念が皆無だったこと。
 「〇〇業とは、こういうもの」の「〇〇業」の概念すらない。
 「本屋だ」「本のネット販売業者だ」なんて思っていたとしたら、短期間にここまで巨大になれるはずがありません。

 その他、細分化して書くと膨大な量になっちゃうから書かないけど、Amazonが最初にやったことは「購入までのハードルを下げる(減らす)」です。
 すっげ~単純化して言っちゃうと、「本屋に行かなくても本が買える」という「サービス」を提供したってこと。
 それをせずに、「本を売るのが本屋」で「本は買いに来てくれるもの」の本屋さんは、Amazonの煽りを食らって、どんどん潰れちゃった・・・ということなのですよ。

 これ、生保セールスだって、まったく同じですからね。
 特に、この業界は、日本では他の一般的な業界に比べて50年以上も遅れているの業界だから、中枢部には東大出の優秀な人がたくさんいる大手の会社であっても、「保険商品を売るのが保険屋」だし、サービスの提供なしに「商品を説明すれば売れる」と思っている。

 会社や中枢部の人はそれでもイイのですよ。
 特に中枢部の人の最大の関心事は、自分の出世ですからね。
 実際、他のことなんてどうでもイイのだから。

 でも、現場のセールスは、それだと食えなくなっちゃうけど・・・中枢部の人たちから見れば「低学歴の、自分の出世とは何の関係もない、使い捨ての要員」でしかありませんからね。
 だから、そんな大昔の概念でいる人が大半だからこそ、93%が廃業に追い込まれてしまうのです。


 話を戻します。

 購入までのハードルを下げたから、Amazonは市場に受け入れられ、発展を遂げた。
 マーケティングというのは、常に売り手と買い手の双方向の関係性だから、売る側にとっても、同じことが言えます。

 私たち生保セールスの場合でわかりやすく言うと、契約までのハードルが1つなのと、5つも6つもあるのとでは、売上は大きく変わってくるということ。
 これ、当然ですよね。

 で、私のセミナー受講生の場合は、「最初に会った時がプレゼン」がモデルケースだけど、アホな会社の教えだと、契約に至るまでにいくつものハードルがある。
 一般的には、こんな感じ。


1、名刺交換できる場に行って、名刺交換する

2、勇気を振り絞って、電話する

3、電話が通じたら、勇気を振り絞って「保険の話を聞いてクレ」と言う

4、その「時間」は、5分程度じゃなくて、もっとはるかに長い時間であり、その時間を「クレ」と言って、了解してもらう

5、「FFさせてクレ」と言い、了承してもらう

6、そのFFの時間が恐ろしく長時間であり、その時間を「クレ」と言って、了承してもらう

7、FFの結果として出てくるライフプランニングの説明が恐ろしく長時間であり、その時間を「クレ」と言って、了承してもらう

8、「プレゼンを受けてクレ」と言い、了承してもらう

9、「契約してクレ」と言い、了承してもらう

10、契約になる


 ・・・こうやって書かれているのを見ると、10段階目まで行くのはほぼ不可能にさえ見えちゃう。

 ルーレットの赤黒だって、1回当てられる確率はほぼ50%だけど、9回連続で当てる確率って・・・数学わからないオレでも、「奇跡だろ?」ということはわかりますよ。
 しかも上記には、50%なんて到底無理なハードルだって、あるしね。

 つまりは、こんな事ができるの人は、全体の7%ぐらいしかいないってこと。
 「クレクレばかりの乞食営業」ができちゃうのは、天才だけなのです。

 こんな困難なセールスになってしまうのは、「セールスとはそういうもの」という、50年以上も前の、もはやとっくに通用しなくなってしまったやり方を、「うん、そういうものなのだな」と何も考えずに受け入れちゃってるから。
 その結果、自分で勝手に、契約までのハードルをたくさん立てちゃっているってことなのですよ。


 私のセミナーの受講生の場合は、ハードルは1つもありませんからね。
 なぜなら、それがマーケティング理論に沿った正しいやり方だから。
 そもそも「クレ」がないもんね。
 「いらないんだ? じゃ、あげない」だし、それをわざわざ言う必要すらもない。

 ハードルがない方が売れるに決まってるでしょ?
 あなたのセールスが上記と似たようなものになっているとしたら・・・そりゃ、苦しんでも売れないのは当然ですよ。
 なぜそうなっちゃったの? それは・・・

 なぜなら、頭脳労働者なのに頭を使っていないから。
 なぜなら、起業家なのに会社から言われるがままだから。
 なぜなら、自営業者なのに、ビジネスに投資をしようとしないから。


 ホント、ビジネスを舐めて、会社が何とかして「クレ」るものだと思っているから、これほどまでに売れない、しょ~もないセールスプロセスに嵌まり込んじゃうのですよ!

 悲惨ですよ、まったく・・・。