私が社会人になった頃・・まだ昭和ですよ。
61年だったのかな?
2年目か3年目の時に昭和天皇が崩御されて、当時、日産自動車を担当していたので、書道具を持って銀座のショールームに行って、「謹んで哀悼の意を表します」と書いたのを覚えています。
その頃は誰も携帯電話なんか持ってなくて、ワープロですら会社になかったし、社員は300人ぐらいいる会社だったけど、FAXも2~3台しかありませんでした。
でも、当時から「活字離れ」とか「手紙の衰退」みたいなことは言われてて、その後、郵政省を担当した時に、DMの数は増えているけど、私信の数は減っているというナマの数字を見て、「なるほどな~」と思ったものでした。
つまり、「書き言葉」でのコミュニケーションが徐々に減っていた時代なのです。
で、サラリーマンを10年やって、生保セールスに転身したのですが、その頃には携帯電話の普及率が、たしか世帯の40%程度にはなっていたけれども、それでもまだ世帯の40%程度ですから、持っていない人の方がはるかに多かった。
もちろん、その頃の携帯電話には、まだメール機能というものは付いていなかったと思います。ショートメールってのは・・あったのかな?
そして生保セールスになって2~3年経った時に、分厚くて重~いノートパソコンが全員に配られた。
でも、2~3年は、机の引き出しに入れっぱなしでした。
配られた時に電源ぐらいは入れてみたけど、「こんなもんいじってたら、売れなくなるな」と思って、放置しました。
所長にそれを言ったら「その通りです。売れない人は、事務所でパソコンばっかりやってます」って言われたしね。
結局、放置している人の方が多かったと思います。
で、なぜこんな昔話をするかというと、この頃の時期・・つまり、私が生保セールスの世界に入った、今から20年~15年ぐらい前が、「書き言葉でのコミュニケーション量」が底をついた時だということを言いたかっ たのです。
その後、携帯電話でメールができるようになり、1人1台のPCが当たり前になり、携帯はスマホになり、MixiができてTwitterが生まれFacebookが世界を席巻し、それらのプラットフォームをいつでも手元で使えるようになり、Lineがごく一般的となり・・・。
そうなって何が起きたかと言うと、20~15年ぐらい前が底だった「書き言葉によるコミュニケーション量」が、あっという間にかつての何千倍、何万倍もの量に膨れ上がったのです。
手紙と電報しか通信手段がなかった頃の、10の何乗にもなるほど、増えたはずです。
だから、私たち生保セールスにとっても、「書き言葉の重要性」は、20年前よりもはるかにはるかに重要になっている・・これは、明らかな事実です。
だって、私、セールスになってから5年ぐらいは、お礼状とか年賀状は出したけど、それ以外に書き言葉でお客様とのやり取りをしたことなんか、一度もなかった。
でも今は、電話や対面でやり取りすることなんか滅多にありません。
普通に対面の会話で保険を売っているあなただって、お客様との連絡に、メールやメッセンジャーやラインを使うこと、増えてるでしょ?
メールで質問が来ることだって、あるでしょ?
ところが、20年前よりも退化した教えしかできない会社や上司ばっかしですからね、書き言葉の重要性が増したなんてことには気付きもしない。
気付かないのだから、教えられるはずもありません。
市場環境なんか、何~も見えていないのですよ。トホホなのです。
前にも何度も書きましたけど、売れる売れないの差は、最も簡単に言っちゃえば、「何着て、何喋る」の差でしかありません。
その「何喋る」の中に、以前よりはるかに多くの「何書く」「どう書く」が含まれるようになったのです。
だから、「文章をちゃんと書ける」&「コピーライティングのスキル」は、売上に大きく影響します。
送ったメールの日本語がもしも拙かったら、一瞬で信用されなくなります。
だから、私の場合、セミナー受講後のアンケートの日本語が拙かったら、真っ先にそれを指摘します。
文字の上手下手は仕方ない部分もあるけど、日本語が拙いのであっては、話になりませんから。
そういう人には、小説の筆写を義務付けてます。
さらに、同じことを伝えるのであっても、文章によって成約率が変わって来るのは当然のこと。
すんなりと納得させられる文章を書けるのか、それとも書くとワケわかんなくなっちゃうのか・・モロに売上に影響しますからね。
ということで、普段何気なくお客様とメールやラインでやり取りしていることでしょうが、一度、送信したメール文面をチェックしてみる事をお勧めします。
細部を語ればキリがありませんが、最初のチェックポイントは2つ。
1、短すぎないか
「喋りは短く、書き言葉は長く」が基本です。
単純に言うと、書き言葉は喋りの最低でも3倍。これが真逆になってしまっている人が大半です。
2、知性の中にも親近感を感じさせる文体になっているか
これも上記と同様、真逆の人が非常に多いです。
喋る時はあくまでドライに、教授が授業をするように喋る。
逆に、書く場合は会話調の文章で書く。これが基本です。
以上、ご参照下さい。
<追記>
さて。
今回の記事をお読み下さった「あなた」は、以下の事を明確に認識できていましたか?
□「皆さん」はNG、「あなた」はOK。
□ セールストークに形容詞を使ってはいけない。
□ プレゼンテーションにおいて、語尾が上がるトークはNG。
もし認識できていなかったとしたら、あなたは、たくさんの「取れる契約」を逃がしていた可能性が大いにあります。
そんなもったいない状況からは、この本を読んで、今すぐ脱出しましょう!