面談回数と時間の限界点

生命保険営業の本質!

 「あなたを売れなくする、理論とは真逆の、間違った教え」は、ホント、腹が立ちます。

教え自体は無視すればイイのですが、それを偉そうに口に出している人間には、非常にムカつきますね~。
 そんなんじゃ絶対に売れるはずがないし、売れないからマネージャーになったのだし、それならそれで勉強しなきゃいけないのに、本も読まなきゃ、セミナーにも来ない。

役に立たないのに金貰ってる・・・。
 その上、さらに、自分を上司だと勘違いしてる!

 あなたも、上司だと思っちゃいけませんよ。
 保険会社で一番偉いのはセールスさんで、その小間使いとしてマネージャーや所長と呼ばれる人がいて、さらにその小間使いとして本社があるのです。
 マーケティング理論においても、それが最も利益が出るとされているのです。

 私、1日で一気に売れるようになる10時間セミナー」でも、「あなたを売れなくする、理論とは真逆の、間違った教え」や、それを偉そうに口にする人の話になると、かなり声を荒げます。

 「真逆ですっ! どこにそんなこと書いてあんのよ! あるなら見せてみろよ!・・・って言いたいです!」

 なんて言ってます。
 書いてあるはずがないですよ。
 だって、正しい理論とは真逆だもん。

 それに対して、世界の第一人者と呼ばれている人たちの本を読むと、私の言っていることが正しくて、「あなたを売れなくする、理論とは真逆の、間違った教え」が完全に間違っているってことが、たくさんたくさん書いてあるんですよ。

 ということで、今朝、この本を読んでいたら、まさにそんな記述に2箇所も出会いました。


 まずはこの部分。

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◆原則14:反復と重複~親近感を抱かせる◆

<繰り返しが親近感の壁を破る>

「あなたの広告を見てもらうには、7回宣伝しなければならない」
 このセリフを聞いたことがあるだろうか?
 対個人販売のセールスについても似たようなセリフがある。
「契約を取り付けるには、平均7回電話をかけなければならない」
 回数はいくつでもかまわないのだが、メッセージをスムーズに伝えるには、反復が大事なのである。メッセージを繰り返し流すと、無関心の壁を破ることができるだけでなく、これまで気づいていなかった人たちの目にも留まるようになる。
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 「何度も会って仲良くなれ」「何度も会って信頼を獲得しろ」・・・なんて言ってる指導者の方は・・・これを読んだら喜びますよね、間違いなく。
 「ホラ、俺の言ってたことは正しいだろ!」なんて、さらに偉そうにしちゃうでしょうね。

 セミナー受講者の方や、三洞のファンの方々は、戸惑っているでしょうね。
 「三洞さんの言ってたことと・・・違うじゃん・・」って。

 私、ここまで読んでも、動じなかったですよ。
 上記の続きです。

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<覚えておこう>

 広告の目的は消費者の態度と認知にわずかでもいいから変化を生み出すことだ。(中略)
 反復は逆効果にもなり得るだろうか?
 研究によると、反復が効果を発揮する最適レベルというものが存在するが、それを超えると消費者はイライラしたり、うんざりすることが明らかになっている(ベティ&カシオッポ 1979年)。
 これは、大学の支出を増やすことについての議論を大学生たちに聞かせた調査で明らかになっている。大学生を3つのグループに分け、その議論を1回、3回、5回づつ聞かせた。3回繰り返し聞いた学生は支出の意見を支持したが、5回聞いた学生の同意数は大幅に減った。ベティとカシオッポは、頻度が増すとそれに飽きてしまい、不快なコミュニケーションに嫌気がさすと指摘している。
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 受講生の方ならお分かりですよね。
 私、セミナーで、「4回会っちゃったら、成約率はほぼゼロになるんですからね!」って、デカい声で3~4回、言います。

 まさにそれが書いてある!
 広告代理店時代に見たデータは、大学生への調査じゃなくて、全然別のものだったけど、それも4回目で成約率がほぼゼロになっていました。

 上記の、最初の方の引用で言っていることも、データなんですよ。
 「認知度」ってヤツ。
 広告屋だったから、「何回CMを見ると認知度が○%アップする」なんてのは、仕事で常に触れている数字でした。

 このように、すべて理論とデータなんですよ。
 それを知らなかったらビジネスにならないし、教育・指導なんてできるはずがないのです。

 何~~~も知らないから「何度も会え」「たくさんの人と会え」「活動量」といった、「売れない方法」を押し付けてしまうのです。

 続いて、もう1ヶ所。

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◆原則17:ヒュ-リスティック~怠け者の脳に役立つ方法◆

<何を買うのか考えるのは面倒くさい>

(中略)スティックとバーンスタインは、独自に3つに区分した説得のヒューリスティックを発表した(1999年)。「長さ=力のヒューリスティック(バランス理論の名称で親しまれている)」「好意=同意のヒューリスティック」「多数意見=適切のヒューリスティック」の3つである。(中略)
「影響力の6つの武器」の項で好意と社会的証明についてはすでに説明済みなので、ここでは最初の「長さ=力のヒューリスティック」についてのみ取り上げる。

 正直に認めよう。人間というのは怠惰な生き物だ。最も早い経路を通って意思決定に至ろうとする。(三洞註:本ではここ、太字) つらい思いをして考えたり、複雑なことやこまごまとしたことを熟考しなくてはならないという、きつい作業を省略したいのだ。すぐに判断できれば、余った時間でユーチューブのバカげたビデオを見ることだってできる。
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 「ヒューリステック」という言葉は、この本で初めて目にしたけど、「論理的思考を省略し、結論(購入)にジャンプする」という意味です。

 そのパターンは3つあると発表した研究者がいたワケですね。
 その3つとは、「長さ」「好意」「多数意見」。

 「長さ」というのは、一番典型的なのが「長いコピー」。
 だから、文字数が少ないと売れないのです。
 「書き言葉は喋り言葉の最低3倍」と、私が常々言っているのはまさにそれ。
 「力の」っていうのは、圧倒的数量。
 たくさんのお客様の声が何よりも強いというのも、まさにこれ。

 「好意」や「多数意見」は説明の必要はありませんね。
 「あの人が好きだから買う」「みんなが買ってるから安心」ってこと。

 ということは、アプローチで「あの人、好き」って言わせて(だから、名刺じゃ売れない。たくさんの情報を盛り込んだプロフィールシートが必要なのです)、「契約者数が1000人を超えました!」って言えて、そのお客様の声が大量にあったら、それだけでとっても売れる・・・ってことになります。

 ただし、ここで言いたいのはそういうことじゃない。

 「人間というのは怠惰な生き物だ。最も早い経路を通って意思決定に至ろうとする。つらい思いをして考えたり、複雑なことやこまごまとしたことを熟考しなくてはならないという、きつい作業を省略したいのだ」

 ということ。

 セミナーでは「最悪なのは、時間が掛かって、面倒で、顧客に選択を求めるセールス」と明言しています。

 「保険の話を聞くのが楽しくて仕方ない」・・・そんな人、存在しませんよ。
 みんな、ユーチューブのバカげたビデオの方が嬉しいのです。
 だから、「買います!」の地点まで、最短距離で意思決定させるようにセールスプロセスを構築しなかったら、売れないんですよ。

 その限界時間が、20分×2回なのです!

 でも、会社の教えは、真逆でしょ?
 「時間を掛けろ」「たくさんFFしろ」「たくさん話を聞け」「ライフプランを語れ」「お客様と一緒に創り上げろ」「納得するまで喋れ」・・・

 もうね、書いてて怒りで指が震えるんですよ!!!

 あまりにバカ過ぎて!!!
 あまりにバカ過ぎて!!!
 あまりにバカ過ぎて!!!

 廃業者製造所でしかないのですよ!!!

 ということで、私たちがやっているのはビジネスですからね。
 よくワカラン修行ではないですから。
 いくら苦行したって、誰も褒めてくれないし、お金も貰えません。

 理論に沿ってやらないとダメなのです。
 真逆をやったら、死んじゃうのです。

 会う回数は4回が限界。
 会う時間は20分×2回が限界。
 それが、データに基づいた、正しい「理論」「原則」なのです。