最近はセミナーで言わなくなっちゃったな~。
ソニーに入って、売出し開始4日目に、初めて断られた時のことを。
「保険証券を見せてくれ」って言ったら、デザイン会社経営のババアから「何であなたにそんなものを見せなきゃいけないの? 冷蔵庫の中身を見せろって言ってるようなものでしょ?」って言われました。
この喩えは意味がよくワカランけど、でも、今でもその時の光景ははっきりと覚えています。そう言われて、瞬時に玉砕しました。
事務所を出て、駅に向かって歩きながら、相手に対して猛烈に怒りました。「クソババアがっ! ふざけるな! クソバカがっ!」って。
そして、その怒りが沈静化した後には、自分に対して怒りました。
「何やってんだ! あんなババアに断られるなんて! バカかテメ~は! それでもプロのつもりか!」って。
そして帰宅して、早い時間から日本酒をグイグイ飲んで、かなり酔っ払ったけど、布団に入っても興奮して眠れませんでした。
そして・・・マジで泣きました。
布団にもぐって、涙を流して、声を出して。
「何やってんだよ! オレはよ~!」と言いながら。
当時、家内がそれを聞いていて、後日、子供がまだ1歳にもならないのに、「ツラかったら辞めてもイイからね」って言ってくれたけど・・・このオレがそう言われちゃうほどに、マジで泣いたってことなのです。
でも、ツラくて泣いたんじゃなくて、悔しくて泣いたのだから、「辞める」のとは正反対の「絶対に断られなくなってやる!」の気持ちが固まっていました。
だから、そう言われた時には「ありがとう」で済ますことができました。
そしてそこから3日間家に籠もり、「どうすれば断られないか」を考え、紙に書き散らしました。
その頃に、ダン・ケネディやマイケル・マスターソンの本やダイレクト出版があったらどんなに楽だったろうって、つくづく思います。当時は何~もなかったから。
その点、あなたは恵まれていますよね。
本はたくさんあるし、それを翻訳して伝えたり、25年間の「理論あるジタバタ」を公開してくれる三洞もいるのだから。
そしてその後は・・・滅多に断られなくなりました。
断られてしまう原因は、大きく分ければ3つだけなのです。
1、話す相手を間違っている
2、ポジションが出来ていない
3、喋りが拙い
で、こうやって3つ、ポンっと提示されると「そうだよな~」で終わっちゃう人が(受講生の話だけど)大半なのです。
私が「セミナーの内容の30%出来ている人はほとんどいない」と言うのは、ここからの「思考のジタバタ」がないからなんですよ。
「思考のジタバタ」ってのは、例えばこういうこと。
「・・・話す相手が合っていても(趣味や嗜好性や志向性が合っていても)、ポジションが出来ていないから断られるって場合もあるよな~。そうなっちゃう原因は・・・ああ、言葉だよな。『話を聞いて下さい』とか『証券見せて下さい』だと、『お願い』だから、その時点で下になっちゃうもんな~。
ってことは、『お願いトーク』『お伺いトーク』ってのは、全部禁句だな!
で、話す相手が合っていて、ポジションも下じゃないのに断られるケースって、あるのかな?
・・・(色々なケースを想像している)・・・ああ、あるな。相手が始めから『断ろう』と思ってるってこともあるよな。
なんで話を聞かない内から『断ろう』って思ってるかって言うと・・・気が弱くて、つい『いいですよ』って言っちゃったけど、後になって後悔しているとか・・・そう考えると色々あるよな~。そういう時はどうすればイイかって言うと・・・う~ん・・・(思考)(思考)(思考・・・)」
こんな感じでず~っと考えて、思いついたことをメモに書き散らして、畳の上が紙だらけになって・・・それを集めて見直して、ノートにまとめて・・・そのノートを見てまた考えて、空白の右側のページにまた書き込んで・・・そういう作業をしながらいっぱいいっぱいシャドーで喋って・・・3日ぐらいず~っとそんなことばかりを繰り返した結果、ほんのいくつかの「結論」めいたものが出て来る・・・。
それをノートにしっかり大きく書いて、それに沿って「よっしゃ!」と突き進む。
・・・これが、頭脳労働者のごく普通の姿なのですよ。
この時に「本を書く!」と書いたから、8年後に「生命保険の正しい見直し方」が出版されて、大儲けできたのです。今では、「ここ15年間で、断られたのは1回だけ」と、堂々と言えるようになったのです。
だからね、「断られてもくじけるな」などという言葉がどれほど腐ったものかが、よ~くわかるでしょ?
正しくは「断られたら激怒しろ!」。
そして、ちゃんと考えて実践して、断られなくなった時には、「あの時、断ってくれたおかげだ。ありがと~」と感謝すればイイのです。
とにかく、「断られる」ってのは、「プロとして食って行けない」ってこと。
「断られてもくじけるな」とか、ましてや「断られてからがスタートだ」なんて言っている、本当に本当に頭の悪すぎる、どうしようもないクズバカな生き物は、一刻も早く死んでくれ・・・な存在なのです。