私の師匠の1人であるリッチ・シェフレンが「必ず失敗する活動量型」と言っています。
Googleとマイクロソフトから請われて顧問をやっている人が言っているのだからね。
間違いはありません。
では、その逆の「戦略型」については……「必ず成功する」とは言ってません。
そりゃそうだよね。ちゃんとやらなかったら成功するはずがないのだから。
その「ちゃんとやる」とはどういうことかと言うと、「自分に合った方法を、理論に沿ってやる」……これによって「成功」できるのです。
でもね……ここで考えるべきことがあります。
「成功って、どういう状態を言うの?」
もう1人の師匠ダン・ケネディは「セールスはすべて、理論と数字でできている」と言っているけれども、こうやって論理的に考えるのが正しいビジネスなのよ。
ビジネスだけではなく、生き方においても同様だけどね。
私には「靴を履いたら単なる作業」に代表される、数多くの「名言」があるけれども(笑)、そうした「正しく、端的で分かりやすい言い方」は、すべて「正しい定義」の先に導き出されるものです。
そして、必ずそうでなければなりません。
なぜなら、セールスはすべて理論と数字でできているのだから。
だから「成功」についても正しい定義が必要なのよ。
いわゆる1社専属の場合、会社が押し付ける「成功」の定義はこうなる。
「成功とは、会社が教える『活動』をいっぱいやって、会社の中で認められる存在になること」
チープだよね〜。
このところ何回かにわたって書いているように、明らかに会社と指導者にとって都合の良い(=バカでも偉そうに振る舞える)だけの「成功の形」であって、それが世の中の不幸を増大させるのです。
私、ソニーに入って2ヶ月の時に、いきなり言われたことがあるのよ。
「イソやん、そんなんじゃ必ず失敗するよ!」って。
念を押すように、2回言われた……。
恐〜いエグゼ(個室を与えられているトップセールスマン)のおじさんでした。
でも、憤然として言い返しましたよ。
「失礼でしょ? そもそもあなた、オレの『成功』を知らないでしょ? それなのに、なんで『必ず失敗する』なんて言うのよ!」
おじさんが思う「成功」ってのは、前述の「会社都合の成功の定義」なのよ。
そんなもん、オレにとっては願い下げだし、オレはそんな安っぽい存在じゃないからね。
みんなから恐れられているおじさんは、入ってきたばかりの小僧に憤然と言い返されて……言い返されるなんて思っていなかったのでしょうね。一瞬目を白黒させたけれども、きちんとこう言ってくれました。
「そうだよな。ゴメン」。
以降、おじさんは「イソやんはイイぞ。自分を持ってる」のように言ってくれていたようです。
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……これは単に思考力を測るための実験ではない。数学者たちが「総合最適化問題」と呼ぶものの一例である。
あなたにとっての才能の開発も、成功の追求も、個人的な総合最適化問題だと言える。この山岳地帯にある起伏は、すべて、あなたが到達できる様々な成功の度合いを表しているのだ。もちろん、それは独自の小さなモチベーションとファジーな強みがあってのことだ。1つひとつの山と谷が、あなたの異なる挑戦や努力を表していると考えることもできる。
(中略)
……万人に適する、唯一最善の方法が存在するという考え方は、数学的に言って、まったくのデタラメなのである。
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今朝読んだ部分からの引用です。
「正しい本を読むと、ガハハ笑いが止まらない」ということもしばしば言うけれども、こういう文章を読むと「すべて理論と数字でできている」ということが明確に感じられるよね。
そして、「こうすれば売れる!」という教育も、「これが成功だ」という言い方も「数学的に言って、まったくのデタラメ」なのよ!!!
ガハハハ!!!
「成功」ということについては、素晴らしい定義があります。
「成功とは価値ある目標を段階を追って実現していくことである」
アール・ナイチンゲールという人の定義。
先日亡くなられたエリザベス女王が、この人の本を読んで感激して、宮殿にお招きしてお話をした……という人だからね。
「価値ある目標」は人それぞれ違う。
オレにとっては、「筆で食えるようになる」「かわいくて仕方ないトシくんと一緒に過ごす」ことが「価値ある目標」。
その2つを実現するために、週に3日だけ働き、残りの4日は家にいると「自分で決めた」。
その上で、全社員平均の売り上げをあげるための戦略を、マーケティング理論と「欲しい数字からの逆算」から導き出した……。
オレってホント、正しいよな〜。
ガハハハ!!!
では「価値ある目標」は、どうやって導き出すの?
こうした「理論」は、日々進化しているのです。
私たちは、そんな素晴らしい時代に生きているのですよ。
それなのに、会社都合の成功を押し付けられて(洗脳されて)、不幸を増やすなんて……バカバカしくない?
あなたも、1日でも早く「必ず失敗する活動量型」の世界から脱出して「こっち側の正しい世界」に来てくださいね。