短時間で、楽しく、たくさん売る(8)

生命保険営業の本質!

<どうやったら保険が売れるかな?>

 ソニー生命にいた頃は……もう30年も前のことになるけれども、常に(週3日の仕事をする日は常に)「どうやったら保険が売れるかな?」と考えていました。
 今は受講生に「何でも保険は売れる」と言っているけれども、その頃からずっと「どうやったら保険が売れるかな?」と考えるのがクセになっているから、受講生からの突然の質問にも、言葉が止まらなくなるほどに延々と答えることができるのです。

 ここで一応、解説。
 「どうやったら保険が売れるかな?」というのは、「ここに保険を売るには、どうやればイイのかな?」という意味。
 「ここ」というのは、通りがかったお店や、看板や、広告を見た時に……ということ。
 そして「どうやれば?」というのは、もちろん「飛び込んで」とか「知り合いになって」などということではなくて、「何を、どう言えば『その話、聞かせて!』となるのかな?」ということ。

 ちなみに「何でも保険は売れる」の「何でも」というのは、「どんなネタでも」ということ。「どんな相手でも」ではないし、「どんな保険商品でも」もあり得ません。念のため。

 その「どうやったら保険が売れるかな?」という思考は、大抵の場合は妄想に終わるんだけど(笑)、でもそれは楽しい妄想であり、後になって思うと、実に素晴らしいトレーニングになったのよ。
 もちろん「短時間で、たくさん売れるようになる」ためのトレーニング。


 ところが……。
 ほとんどの人は、会社から教わった果てしなく売れない方法を、不思議なことに鵜呑みにし、考えることなく、それをやって玉砕を続ける……。
 苦しくて売れない方法を。

 私は「売れるから楽しい!」になれる方法を常に考えていました。
 「靴を履いたら単なる作業」というのは私の名言(笑)の1つだけれども、玉砕する「活動」なんてのは、仕事どころか、時間と労力と精神力の無駄でしかないよね。
 考えるのが仕事。その「考える」という真の仕事をしないから売れない……必然の結果なのです。

 私はいつも、受講生に「我慢に敏感になれ」と言っています。
 マーケティングの基本は、「自分に合った方法じゃないと売れない」。
 だから、我慢が発生しているってことは、サイドブレーキが掛かっている状態だということ。
 それなのに「仕事なのだからツラいのも仕方ない」「我慢は必要」などという間違った「悪しき既成概念」に縛られて、思考という真の仕事をせずに、我慢してしまう……。
 それは間違ったやり方なのです。

 我慢が発生するやり方をしていたら、時間は掛かるし、苦しいし、売れない……。
 とにかく幸せじゃない。
 それを払拭するには、悪しき既成概念を「除去・消毒」して、正しいマーケティング理論を入れなきゃダメなのよ。


 「どうやったら保険が売れるかな?」といつも考えていたおかげで、かなりたくさん保険が売れたことがあったんだよね〜。

 そのビルの前を通るたびに、2階の看板を見て、「何の会社なのかな?」と思っていました。「KPP本部」という大きな看板が掛かっているのです。
 もちろんその時点では、何の会社なのかも分からないのだから、どうやったら保険が売れるかを考えようもない。ネットもGoogleもない時代だからね。調べようもない。

 ところがある時、1階の喫茶店で時間を潰す機会があったのです。
 で、喫茶店に入ろうとしたら、脇に2階に上がって行く階段があるのを発見しました。
 「ここを上がって行ったら、あのKPP本部なる会社があるんだな」と思ったので、ビビりつつ、そ〜っと階段を上がって行きました。だって、秘密結社みたいな会社名だから、不気味だもんね。
 ところが、ビビる必要なんかなく、綺麗なロビーが広がっていて、会社のパンフレットが置いてありました。それを取って1階の喫茶店に入り、パンフレットを見ながら「どうやったらこの会社に保険が売れるかな?」と考えました。

 普段から常にそういうことを考えているから、「これ、やってみようかな?」と思えるちょっとしたアイデアが浮かんだんだよね。
 で、家に帰って社長さん宛にお手紙を書いたら……見事に成功しました!
 社長さんから「一度、お越しいただきたい」という電話をいただいたのです。

 社長さんの第一声を今でもはっきりと覚えています。
 「保険屋さんからは毎日のように電話が掛かって来てホント迷惑なんだけど、あなたのようなことを言って来た保険屋さんはいないから」。

 この言葉がすべてを表しています。
 電話をして「保険の話を聞いてください」というやり方が「時間が掛かり、苦しく、売れない方法」。
 対して私は「嫌われたら売れない」という、ごくまともな思考を失わないから、「どうしたら保険が売れるかな?」を楽しく考え、すぐにやってみた。
 それが見事にハマったら……嬉しいどころか狂喜乱舞ですよ(笑)。

 これが「こっち側」の「短時間で、楽しく、たくさん売る世界」なのです。


<追伸>

 金沢の千絵ちゃんとのトークイベント「千絵ちゃん、どうやって売ってるの?」の開催は、いよいよ明後日になりました。
 1人でも多くの人に「こうやって、短時間で、楽しく、たくさん売っているんだよ〜!」の姿を見ていただきたいと思います。

☆「あなたもなれる〜幸せを増やす思考の転換方法&ワークセッション」