提案よりも自己紹介

生命保険営業の本質!

「説明では商品は売れない。もし説明で売れるのなら、商品パンフレットこそ最高のセールスパーソンだ。しかも商品パンフレットには、給料も社会保険料も払う必要はない。でも、それでは売れないから、会社は私たちを雇い、高額なコミッションを支払うのだ!」

いや~、名言ですね~。
誰の言葉?・・・って、私がセミナーで喋っている言葉ですよ。

で、全く同じようなことが、今読んでいる本に、しつこくしつこく書いてあります。
本はこちら。

☆「妥協なく売るためのブランディング戦術23
ダン・ケネディ、マット・ザグラ


この本、実は、昨日まではかなりのスピードで読み飛ばしていたんですよ。
日本で売ってるダン・ケネディの本の、まだ読んでいなかった最後の一冊なので、最初の方は「ああ、これも別の本に書いてあった」が多かったから。

ところが中盤を過ぎたら、大事なことがたくさん出て来て、「これはヤバいぞ!」と後戻りしつつ読んだら、他の本同様、マーカーだらけになっています。

例えば「Chapter15」は「何を言うかより、どう受け取られるか」。
私がセミナーで言う「(1)何を喋るかの前に、何を着て喋るか(2)何を喋るかの前に、何を喋らないか」と同じようなことが、ケースと言い方を変えて書いてある。
ホント、嬉しくなります。

別のところでは、ダン・ケネディはこんな風にも書いています。
「セールスが失敗する原因は、セールスプロセスの最後ではなく、最初にある」

同じようなことを、友人のセーパーセールスが言ってました。
「アプローチこそ命です!」(by ジョニーちゃん)

私も、セールスコーチングの受講生に、より具体的なアドバイスをしたことがあります。
セミナー形式の販売機会を得られたので、そこで喋る台本のチェックをしてほしいという依頼があった時のこと。

私がどんなアドバイスをしたかと言うと、
「台本の半分は自己紹介にして下さい。半分以上になっちゃってもOK。商品の説明なんか、ほんの少しで構いません。むしろ短ければ短いほど良いです」。

そう、説明なら、パンフレットを読んでもらえばイイんですよ。
必要なことは全部書いてある。
でも、それじゃ売れない。
だからあなたがセミナーに登場して、喋って、売る。
その内容が、パンフレットの要約だったら・・意味ないのです。

結果は・・それまで1件も売れたことがなかったのに、10件売れた。

さて、重要なことを整理しましょうね。

(1)売れない原因はセールスプロセスの最初にある。

(2)そこで「説明」しちゃったら売れない。

(3)売れる、売れないの分岐点は、「相手が私をどう受け取るか」だ!

これが「理論に沿った正しい思考」であり、原理原則。
あえて言うと「お客様の信頼を得ると、売れる」の、実体ある内容説明。

だとすると・・・

●いかにも「どこにでも居るセールスです!」という見た目、態度、言葉遣いでお客様の前に現れ、

●「○○生命の○○です」と、ありきたりの名刺だけを出し、

●「保険の話を聞いていただけませんか?」といった、陳腐極まりなく、ウォンツを一切刺激しない言葉を投げかけ、

●しかも、相手が話を聞く気になっているのかどうなのかもわからない状態で(=見込み客か、ただの「多少のご縁があっただけの人」なのかの区別もついていないのに)、プレゼンテーションの前に3つの保険などの「説明」をしてしまう。

これが大半の人がやっている方法ですよ。
幼稚園レベルの「会社の教え」ですよ。

・・・こんなもん、果てしなく売れませんよ。

私、ソニー生命を卒業して2年後ぐらいから、今から2年ぐらい前まで・・・丁度10年間ぐらいですね・・・この間、名刺交換だけで年間で24件ぐらいの契約は取れていました。

それは、「商品は、保険商品や保障ではなくて、自分」という基本中の基本と、「何を言うかより、どう受け取られるか」で売れる、売れないが決まるとわかっていたから。
だから、そのための準備をず~っとやってたから、名刺交換だけでも売れた。

会社の教えで、名刺だけで売れます?
果てしなく不可能でしょ?

セミナー形式の販売の場で、自己紹介が半分以上あってもよいと言うのも一緒。
「単なる○○生命の○○さん」が喋ったって、売れません。
セミナーだって、対面だって、同じですよ。
ターゲットから見た「あなたの価値」がなかったら、売れないのです。

イイですか、説明で売れるのなら、あなたの価値はペラペラのパンフレット以
下になっちゃう。
そんなの、イヤでしょ?

だから、決して「説明」なんかしちゃダメなのです。
提案よりも、あなたの自己紹介の方がはるかに優先順位が高いのだ・・ということを、どうかしっかりと認識して下さいね。