とってもわかりやすい話をすると、生命保険が売れる・売れないの差は、
●見込み客発見の方法をどれだけ知っていて、
●何着て、何喋る?
の差でしかありません。
「どれだけ知っていて」については、それを考えるための理論があることが前提で、そこから先は思考量の差になります。
セミナー受講者の方は、理論についてはもはや業界最高峰レベル(個人保険の場合)ですが、その後の「思考量」が全然足りないケースが多い。
・・・悪しき既成概念がそうさせちゃってるんですよね~。
思考が限定されてしまっているせいで、「ほんの少し隣」が見えないケース、これがとっても多いのです。
でも、理論を知らなかったら、そもそも一切思考はできないですからね。
その差は莫大です。
「何着て、何喋る」については、受講生以外の人と話をすると、「それ、プロの喋りじゃないだろ?」と唖然としちゃうケースが大半ですね~。
「そ、そ、それで・・売れたこと、何回かはあるの?・・」みたいな。
結局、これも悪しき既成概念のせいなのでしょうね。
「生保セールスなんだから・・」という「売れない教え」が、感性をマヒさせちゃってる。
だから、「それで相手が行動を起こすと思うの?」というようなセリフを平気で口に出し、断られてしまうのです。
ということで、今日もこの本からの抜粋。
☆「現代広告の心理技術101」
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◆買わずにいられなくなる秘密のテクニック4:希少性を強調する◆
<ダメなセールスパーソンが必ず言うセリフ>
広告はセールスパーソンだ。私は、セミナーで絶対に許せないセールスパーソンの話をする。退屈でつまらなそうな一本調子の声で、「買うかどうかご判断下さい。今すぐ決める必要はありません。お客様が買いたいときには、まだ在庫があるはずですから」と言う。
何が問題なのだろうか?
今すぐ行動する必要はないと告げ、今すぐ買ってもらうための刺激を見込み客に与えていない。
(中略)
広告主は、人々に今すぐ行動させなければならない。待ったり、考えたり、後回しにしてもらっては困るのだ。「そのうち」なんて絶対にやって来ないのだから・・・。
(中略)
ただし、大事なことを1つ忘れている。それは締め切りだ。「セールは8月21日まで」といった「具体的な」締め切りでも、「数に限りあり」といった「あいまいな」締め切りでもかまわない。締め切りが存在しないと、見込み客は、その製品はいつまでもあるのだと思ってしまう。何よりも「今それを買う必要はない、在庫は豊富だ」と伝えているも同然なのだ。
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この文章、まさに「受講前の状態」「受講後」「プロレベル」を示しています。
「買うかどうかご判断下さい。今すぐ決める必要はありません。お客様が買いたいときには、まだ在庫があるはずですから」
著者は「絶対に許せない」とまで言い切る!
ホント、私も「アホの極み」と思います。
「お前は既に死んでいる」の世界。
そんなレベルのセリフですが・・・あなた、似たようなこと、言っちゃってません?
私たちは「売るため」に喋っているのですからね。
しかも、在庫は絶対にあるし・・。
だから「売れないセリフ」はどんなものなのかを知り、そうした「禁句」は決して口にしてはいけないのです。
で、「今すぐ行動させなければならない。待ったり、考えたり、後回しにしてもらっては困るのだ。『そのうち』なんて絶対にやって来ないのだから」。
セミナーを受けた人は、これはよ~く分かっていますね。
この辺の話、かなりインパクトが強いらしいので。
「今すぐ行動させなければならない」なんですよ!
理由は明快で、「購買頻度が低く、購入単価の高い商品ほど、『感動』がないと買ってもらえないから」。
生命保険はその典型。
こういうことが「理論」。
で、それを踏まえて、わかりやす~く言いますよ。
あなたがプレゼンテーションをする・・・そこで「感動」が起こるから買って貰えるのです。
でも、生命保険のプレゼンテーションの「感動」なんて・・そんなもん、すぐに消えちゃいますよ。
見込み客は、翌朝になったら、あなたと会ったことさえ覚えてません。
それをね、3日ぐらい経って電話して、「いかがですか?」なんて聞いたって、「・・・え~と、そもそもあなた、誰でしたっけ?」のレベルですよ。
なぜそうなってしまうのか?
それはあなた自身のセールスプロセスが、「考えさせたり、後回しにさせられたりするセールスプロセス」になっているからです。
「『3つの保険』の話を、事前にしておいてはいけないのでしょうか?」という「よくある質問」に対する答えも同様です。
「してはいけない!」に決まってます。
こちらも理由は明快。
私たちは「3つの保険」の話はしっかりと頭に入ってる。
でも、お客さんは、1週間前にされた「3つの保険」の話なんて、絶~~対に覚えていない。
結局2度手間→時間が掛かる→CSI(顧客満足度指数)が下がる→成約率が下がる・・からなのです。
だからね、プレゼンテーションの台本が、しっかりと「その場で契約!」の流れになっていなければならない。
なぜなら「そのうち」なんて、絶対にやって来ないから!
そして、さらに上の「プロレベル」の話。
「大事なことを1つ忘れている。それは締め切りだ。『セールは8月21日まで』といった『具体的な』締め切りでも、『数に限りあり』といった『あいまいな』締め切りでもかまわない。締め切りが存在しないと、見込み客は、その製品はいつまでもあるのだと思ってしまう。何よりも『今それを買う必要はない、在庫は豊富だ』と伝えているも同然なのだ」・・・。
生命保険なんて「セールはないし、在庫は無限」なんですよ。
その分、余計に「締め切り感」を、「見た目と喋りと演出」で醸成しなければならない。
だから、「この人はいつでも連絡がつく」なんて思われたらダメ。
「待たせてもOK」なんてポジションで話をしたらダメ。
プレゼンテーションを終えたら、すぐにサッサと帰り支度をしなきゃダメ。
何度もクロージングをするなんてもってのほか!
「プラン」「ご検討下さい」「お考え下さい」「いかがですか?」「いつがご都合がよろしいですか?」はすべて禁句。
・・・もっともっとたくさんありますよ。
こういうことが分かって、しっかり実践できるのが「プロレベル」なのです。
さ~て、あなた、プロレベルのビジネスになっていますか?
プロレベルじゃないってことは、「食えない」ってことですよ。
その辺がわからずにビジネスをするのは、四文字熟語で言うと「五里霧中」。
霧の中にいるあなた、早く脱出しましょうね。
遭難してしまいますから。