セールストークこそが商品

セールストーク・プレゼンテーション

3ヶ月ほど前からセールスコーチングを始めました。

現在、5名ほどの方のコーチングを行っています。(註)
セミナーで一方的に話すのと違って、個々の具体的な生命保険営業のやり方が聞けますので、間違いや不十分な箇所が具体的に浮き彫りになります。
当然、それは以降のセミナーの内容に反映されることになり、毎回毎回、レジュメの量が増えて行くのです。

セールスコーチングを行っていて、多くの生命保険営業が抱える問題点が2つ、明らかになりました。
それは、

1、セールスプロセスの勘違い
2、言葉の選択の甘さ


です。

どちらも、「見込み客のことを考えていない」から起こることなのですが・・・こんなこと、会社じゃ教えてくれないでしょうからね。
でも、会社もセールスも、「顧客第一」なんてお題目だけは唱えても、実際にはお客様のことなんか、ほとんど考えていないのだな~と、つくづく思います。
「オレ様第一」と明言している私の方が、お客様のことを何百倍も考えていますよ。
ジョニーちゃんなんか、そんな私の何倍も考えていますからね。
驚異的に売れるのも当然です。

何を、どうやって考えるのか・・・それを話すと10時間掛かっちゃうから、ここには到底書ききれません。
でも、サワリだけ書いておきます。
1については別の機会にして、2の「言葉の選択の甘さ」について。

お客様と相対している時、お客様から見た商品は、「私の見た目」と「私が発する言葉」しかありません。
形のある商品なら、それを見せたり、実際に使ってもらったりしながら、「ね、イイでしょ!」なんて言えますが、生命保険の販売においては、それは不可能です。

つまり、「言葉」こそが「商品そのもの」なのです。
同じ会社の、同じ保障額の、同じ終身保険でも、売れる人もいれば売れない人もいる。
その差は、「お客様に向かって発している言葉の差」しかないじゃないですか。
その言葉が拙ければ、つまらない商品になるし、言葉が洗練されていれば、良い商品になるのです。
だから、同じ値段の同じ商品にも関わらず、「売れる・売れない」が出て来ちゃうわけですよ。

活動量だの何だのといった実態のないことよりも、こっちの方がはるかに大きい、「本質的な問題」なのです。

で、商品そのものである、その「言葉」・・・。
甘いんですよね~。
全然考えられていない。
ごく普通どころか、「それじゃ売れるはずがないだろ?」の言葉を使っちゃってるケースが非常に多いのです。

例えば「保障」という言葉。
私の20分間のプレゼンテーションにおいて、この言葉は1回しか出て来ません。
なぜ?・・・私の大切なお客様たちは、この言葉が好きじゃないから。
ただ、この言葉を使うと便利な場面が1ヶ所だけあるので、そこでサラッと使ってます。

「ライフプラン」なんて言葉は、セールスの全ステージにおいて、一回も使いません。
なぜ?・・・私の大切なお客様たちは、この言葉が好きじゃないから。

こうしたことは、私の仕事の、ごく最初の方に出て来る作業であって、その先にもっともっとたくさんの細かい作業があります。
「保険料」じゃなくて「月々払う保険料」だとか、さらには「~です」じゃなくて「~ですよ」だとか、「やりますか?」じゃなくて「やります?」だとか・・・。
その時の口調、声の大きさ、表情なども含め、常に、私の大切なお客様が目の前にいると想定して、「この人だったらどう感じるかな?」と考えながら、言葉を選びます。

それが「商品」なのですから、当然です。
同じ値段の同じ保険でも、こういう作業をすればするほど、「良い商品」になる。
良い商品になれば、必然的に売れる・・・ということになります。


だから、会社で教えられえた通り一遍のトークしか持っていないなんて状態では、話になりません。
そして「顧客第一」なんてお題目を唱えても、本当に見込み客のことを考えていなければ、成功できません。

私たちは、もっとはるかに上のレベルで仕事をしている「プロフェッショナル」なのですから。

(註)2017年1月現在、「セールスコーチング」というメニューはありません。